猫の目の周りが汚れる『涙やけ』をキレイにするには?試したい4つのお手入れ方法

猫の目の周りが汚れる『涙やけ』をキレイにするには?試したい4つのお手入れ方法

猫の目の周りが茶色く汚れてしまう「涙やけ」の原因と、ご家庭でできるお手入れ方法を解説していきます。放置すると炎症の原因になるため、正しいケアで愛猫の目を清潔に保ちましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の「涙やけ」の原因

目やにを拭きとってもらう猫

涙やけの主な原因は、涙の量が多すぎたり、涙の通り道である鼻涙管が詰まったりすることです。遺伝的に鼻涙管が狭い短頭種の猫は、特に涙やけを起こしやすい傾向があります。

また、食べ物が原因でアレルギー反応が起きたり、添加物の多い食事によって体質が変化し、涙の成分が変わってしまったりすることもあるようです。

その他、目の周りの衛生状態が悪いと、細菌が繁殖して炎症を起こし、涙やけを悪化させることもあります。原因を特定するためには、かかりつけの動物病院に相談するようにしてください。

猫の「涙やけ」のお手入れ方法4選

目元を拭かれる猫

1.ホットタオルで拭き取る

猫の目の周りの涙やけは、濡らしたタオルをレンジで温めて絞った、ホットタオルを使って優しく拭き取ることができます。

温かい蒸気が涙やけで固まった汚れを柔らかくし、きれいにしやすくなります。ただし、火傷をしないよう、必ず人肌程度の温度に冷ましてから使用してください。

タオルを指に巻きつけ、目頭から目尻に向かって、汚れを押し出すように丁寧に拭き取るのがポイントです。強くこすりすぎると猫の皮膚を傷つけてしまうため、あくまで優しく行いましょう。

2.ペット用のウェットシートやコットンを使う

市販のペット用のウェットシートやコットンは、手軽に涙やけのお手入れができる便利なアイテムです。

特に、涙やけ専用の成分が入ったシートは、汚れを落としながら皮膚を清潔に保つ効果も期待できます。使用する際は、必ず猫用であることを確認し、刺激の少ないものを選びましょう。

人間用のウェットシートには、猫にとって有害な成分が含まれていることがあるため、絶対に代用しないでください。

3.涙やけ専用の洗浄液を使う

涙やけ専用に開発された洗浄液は、固まった汚れを柔らかくし、きれいに拭き取ることができます。コットンに洗浄液を染み込ませ、目の周りの汚れを優しく拭き取りましょう。

洗浄液には、涙の成分を分解する働きや、殺菌作用があるものもあり、涙やけの根本的な原因にアプローチできる製品もあります。

ただし、猫の目に入らないように十分注意し、使用後はしっかりと乾燥させてあげましょう。

4.ブラッシングで毛を整える

目の周りの毛が長い猫の場合、涙が毛に付着して固まり、涙やけが悪化することがあります。そのため、定期的なブラッシングで目の周りの毛を整えるようにしましょう。

涙やけがひどい場合は、カットして短くしてあげるのも有効な手段です。毛をカットする際は、猫が動かないようにしっかり固定し、目や皮膚を傷つけないよう慎重に行ってください。

お手入れの際の注意点

嫌がる猫

涙やけのお手入れをする際は、猫の目に直接触れないように細心の注意を払いましょう。目や皮膚を傷つけないように、優しく、丁寧に拭き取ることが大切です。

猫が嫌がって暴れる場合は無理に行わず、猫がリラックスしている時を見計らって行うか、動物病院で相談してください。

また、使用するタオルやコットン、器具は常に清潔なものを用意し、雑菌が繁殖しないように注意しましょう。特に、涙やけがひどい場合は、お手入れのたびに新しいものを使うのが望ましいです。

病院での治療が必要なケース

獣医に目薬を差される猫

涙やけの原因が病気である場合や、自宅でのお手入れだけでは改善しない場合は、動物病院での治療が必要です。

特に、目の周りが赤く腫れている、化膿している、異臭がする、涙の量が異常に多い、目がしょぼしょぼしているなどの症状が見られる場合は、結膜炎などの病気が隠れている可能性があります。

獣医師は、鼻涙管の洗浄や、場合によっては手術を提案することもあります。早めに専門家に見てもらい、適切な処置を受けるようにしてください。

まとめ

目元を拭かれるグレーの猫

猫の涙やけは、放置すると炎症や病気の原因になることがあります。

日々の定期的で優しいお手入れに加え、食事の見直しや病院での治療も視野に入れ、根本的な改善を目指すことが大切です。

愛猫の目の健康を守るために、飼い主としてできることを実践しましょうね。

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