猫が『飼い主の不調』を察知できる理由

愛猫のふとした行動から『ひょっとして、体調が悪いことを見抜いているの!?』と思ったことはありませんか?
これは単なる偶然ではなく、本当に察知している可能性があります。なぜそのようなことができるのでしょうか。その理由を4つ紹介いたします。
1.行動の違和感に気づいている

猫は飼い主さんの行動をよく見ています。毎日観察を続ける中で、些細な変化に気づけるようになるものです。例えば、動きが鈍い・よく寝ている・食欲がなさそうなど。
このように異変を察知した猫は、いつも以上に甘えたり添い寝をしたり、ウロウロと付きまとったりします。
本人ですら自覚していない不調を感じ取ることもあることから、驚かされることも多いのではないでしょうか。
愛猫の行動に違和感を覚えたら、愛猫の不調を疑うと同時に、飼い主さんご自身のコンデションも気にかけてみると良いかもしれませんね。
2.体温の変化を感じ取っている

猫は鼻で温度を測ることができます。いつもの挨拶とは別に、頻りに鼻を近づけてくるようであれば、飼い主さんの体温に異変があるかもしれません。
また、痛みのある場所を気にかけたり、スリスリしてくれる行動も同様の理由がうかがえます。このような部位は熱を持つこともあるので、温度の違いを察知している可能性が考えられます。
3.病気が発する匂いをキャッチしている

猫の鼻にはもう1つ、優れた能力があります。それは、細胞が発するにおいに反応できることです。
例えば糖尿病を発症した人は、ケトン臭という甘いにおいが漂うのだそう。ケトン臭自体は人間も自覚できる場合があるのですが、恐らく猫のほうが先に微細なにおいをキャッチしているはずです。
その他にもガン細胞が発する癌性悪臭や、死期が近づいている人のにおいを感知することもあるようです。
これらの特殊なにおいに対する反応としては、特定の場所をしつこく嗅ぎ続ける・ただひたすらに寄り添い続けるなどがあります。
実際にとある海外の老人ホームでは、死期を悟る猫が暮らしていました。彼が離れなくなるとお別れが近いということで、職員さんがご家族にその旨を伝えることも多々あったのだとか。
仮にお別れに間に合わずとも、猫が寄り添うことで孤独な死を間逃れることができたのだそう。
ちなみに猫の嗅覚は、人間の数万〜数百倍優れています。その卓越した嗅覚によって、病気が早期発見に至る可能性も無きにしも非ず。やはり通常とは異なる動きが見られたら、体調の変化を気にしてみると良さそうですね。
4.声の違いに気づいている

猫は、声のトーンや質の変化さえも敏感に感じ取ることができます。これを可能にしているのが優れた聴覚です。人間のおよそ4倍ほどの能力を持っています。
声枯れはもちろんのこと、何となく元気がない、明らかに落ち込んでいるという様子もお見通しです。
職場や学校で辛いことがあった時、思わず泣いてしまった時、愛猫がそっと駆け寄ってきて慰めるような仕草を見せてくれたことはありませんか?この思いやりとも取れる行動が、心に染み渡りますよね。
しかし残念ながら、励ます意図があるというよりも困惑しているというのが本音です。
『どうしちゃったの!?』『何か悪いことが起きるのかしら、私はどうしたらいいの』というような意味合いで、むしろ指南を仰いでいる状態です。
とはいえ、愛猫の愛らしい行動によって勇気づけられる飼い主さんも多いはず。事実はどうであれ、活力がみなぎるのであれば結果オーライです。
まとめ

猫はミステリアスな雰囲気をまとっています。だから、まるで未来を予知しているかのような行動が見られるとゾワゾワするかもしれません。
でも安心しください。猫が飼い主さんの不調を感じ取れるのは、優れた五感が持つ能力と観察力のおかげ。つまりスピリチュアルな要素というよりは、スキルを活かしているに過ぎません。
何はともあれ、素晴らしいですよね。危機を感じているだけという本音は少々寂しいものですが、こちらも"母親の勘"のような能力を最大限に活かし、愛猫を労りたいものです。