『隠れている猫』に絶対してはいけない4つのこと 猫が姿を隠すのには理由がある!

『隠れている猫』に絶対してはいけない4つのこと 猫が姿を隠すのには理由がある!

猫が隠れている時、そっとしておくのが一番?実は、NGな行動があるのをご存じですか?本記事では、飼い主が隠れている猫に絶対にしてはいけない行動について詳しく解説していきます。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

「隠れている猫」に絶対してはいけない4つのこと

椅子の下に隠れる猫

1.無理やり引っ張り出す

猫が自ら選んで隠れている場所から無理やり引っ張り出す行為は、猫に強い恐怖心と不信感を抱かせる原因となります。

猫にとって隠れ場所は、安全を確保するための重要な縄張りであり、そこを侵害されることは大きなストレスとなるので注意しましょう。無理やり引きずり出すことで、猫は飼い主に対して警戒心を強め、信頼関係を損なう可能性があります。

また、猫は予期せぬ状況にパニックを起こし、引っ掻いたり噛みついたりするなどの防衛行動に出ることも考えられます。隠れている猫がいたら無理に引っ張り出さずまずその原因を理解し、安心できるまでそっとしておくことが大切です。

もし、どうしても猫を移動させる必要がある場合は、おやつやおもちゃで気を引いたり、猫が自ら出てくるのを根気強く待つようにしましょう。

2.大きな音を立てる

猫が隠れている時に近くで大きな音を立てる行為は、猫が不安を感じてしまうので避けましょう。

猫は聴覚が非常に優れているので、人間には何でもないような音でも、猫にとっては大きな脅威と感じることがあります。隠れて身を潜めているにも関わらず、さらに大きな音で驚かされることで、猫はより一層警戒心を強め、安心できる場所がないと感じてしまうでしょう。

その結果、ますます隠れる時間が長くなったり、飼い主に対して怯えるようになったりする可能性があります。猫が隠れている時は、周囲の音にも配慮し、静かに見守ることが大切です。

もし、誤って大きな音を立ててしまった場合は、すぐに落ち着いた声で優しく話しかけ、猫の不安を和らげるように努めましょう。

3.執拗に探し回る

猫が隠れている理由がわからない場合でも、執拗に探し回る行為は避けるべきです。飼い主に追いかけられることで、猫は安全な場所がないと感じ、さらに奥へと逃げ込んだり、警戒心を強めたりする可能性があります。

特に、体調が優れないために隠れている場合、無理に探されることは大きな負担となります。猫が隠れている時は、まずは落ち着いて猫の様子を観察し、必要であればそっと声をかける程度にしておきましょう。

もし、数時間以上も隠れて出てこない、元気がないなどの異変が見られる場合は、体調不良の可能性もあるので、獣医師に相談することも検討する必要があります。猫が安心して姿を現せるように、見守る姿勢が大切です。

4.隠れ場所を失くす

猫にとって、安心して身を隠せる場所は非常に重要です。もし、猫が気に入って隠れている場所を、掃除などの理由で意図的に塞いだり、なくしたりする行為は、猫に大きなストレスを与えます。

隠れ場所を失った猫は、安全な縄張りを奪われたと感じ、不安や不満を募らせる可能性があります。その結果、問題行動を起こしたり、体調を崩したりすることもあるので注意してください。

猫が安心して過ごせるように、家の中には複数の隠れ場所を用意しておくことが理想的です。段ボール箱やキャットトンネル、家具の隙間など、猫が自由に隠れることができる場所を用意してあげましょう。

猫が隠れているときの対処法

猫におやつを与える女性

猫が隠れている時の対処法は、その理由によって適切に対応することが大切です。

不安や警戒が理由の場合

猫が物音に驚いたり、見慣れない人や動物がいたりするなど、不安や警戒を感じて隠れている場合は、無理に近づいたり、声をかけたりせずに、そっとしておくようにしてください。

猫が安心できるまで、静かに見守りましょう。猫が隠れている場所の近くで大きな音を立てたり、急な動きをしたりすることも避けるべきです。

もし、猫が自ら出てきた場合は、落ち着いた優しい声で話しかけ、ゆっくりと近づき、安心させるように撫でてあげると良いでしょう。普段から猫が安心して隠れられる場所を複数用意しておくことも、不安や警戒による隠れ行動の予防につながります。

体調不良の疑いがある場合

普段はあまり隠れない猫が、急に長時間隠れて出てこなくなったり、ぐったりしている様子が見られたりする場合は、体調不良の可能性があります。

食欲がない、元気がない、嘔吐や下痢をしているなどの症状が伴う場合は、すぐに動物病院を受診してください。自己判断で様子を見ることは危険です。

もし、受診のために猫を移動させる必要がある場合は、無理やり引っ張り出すのではなく、キャリーバッグを猫の近くに置き、自ら入るように促すのが理想的です。難しい場合は、タオルなどで優しく包み込むようにして移動させましょう。

日頃から猫の様子をよく観察し、少しでも異変を感じたら早めに獣医師の診察を受けるようにしてください。

休息したい場合

猫は一日の大半を寝て過ごす動物です。日中の静かな時間帯や、疲れている時などには、邪魔されずにゆっくりと休息したいと考えて隠れることがあります。

このような場合は、無理に構ったり、触ったりせずに、そっとしておいてあげましょう。猫が安心して眠れるように、静かで薄暗い場所を用意することも大切です。

猫が自ら起きて出てくるのを待ち、そのタイミングで声をかけたり、遊んであげたりすると、猫もリラックスして過ごせるでしょう。

休息中の猫を邪魔することは、猫のストレスになるだけでなく、睡眠不足による免疫力の低下などを引き起こす可能性もありますので注意が必要です。

まとめ

家具の下でくつろぐ猫

猫が隠れるのには、何かしらの理由があります。いつもと違う様子を感じたら、落ち着いて状況を確認するようにしましょう。

また、猫が暗くて狭い場所を好むのは習性によるものです。リラックスして過ごせるように、爪とぎやハウスなど、隠れられる場所をいくつか用意してあげるようにしてください。

愛猫が快適に過ごせる環境を整え、ストレスのない生活を送らせてあげましょうね。

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