愛猫が『頭突き』を繰り出す3つのワケ 知ると嬉しいこの行為、やっぱり頭突きをお返しすべき?

愛猫が『頭突き』を繰り出す3つのワケ 知ると嬉しいこの行為、やっぱり頭突きをお返しすべき?

人間世界では、「頭突き」を交わし合う場面は、たとえば、プロレスなどのリング上でしか見られません。ところが、猫は日常的に「頭突き」を通じて、相手と交流します。平和主義者の猫がなぜバイオレンスな行動に出るのか?今回は、その謎を3つの視点に分けて解き明かします。ぜひ最後まで読んでみてください。

1.ネコ流の親密なあいさつ

頭を突き合わせる猫たち

初めて愛猫から「頭突き」をお見舞いされたら、多くの飼い主さんはちょっと困惑してしまうはずです。今まで大切にお世話してきたのに、突然、「反抗期」が始まったかのようで、かなりとまどってしまいます。

実は、猫の「頭突き」は、親密な者同士で交わされるあいさつのひとつです。猫は、「頭突き」を食らわせることで、「こんにちは!」や「やぁ、元気かい?」といった気持ちを相手に伝えます。

人間同士で言えば、親しいからこそ、お互いにきついジョークを交わし合う行為とちょっと似ているかもしれません。

専門的な研究によれば、猫は飼い主さんを「でっかいネコ」と認識していると言います。つまり、愛猫に「頭突き」されたということは、「あなたはネコである」という認証スタンプを押されたも同然です。

頭突きスタンプの回数が増えれば増えるほど、飼い主さんとして、あるいは、「ネコ」として、ステータスがグレードアップしていきます。これからもせっせと刻印されて、ネコ同士、愛猫との関係をよりいっそう深めていってください。

2.マーキング目的

ジーンズの足に頭をこすりつける猫

2つ目の理由は、「マーキング」です。

猫は、野生時代から縄張り意識が非常に強い動物です。自分のテリトリーをしっかり守り、むやみな侵入者には厳しく対処します。みなさんの愛猫がおうちの中をしきりにパトロールするのも、昔からの習性の名残です。

猫の一般的なマーキングと言えば、ソファーの角や部屋の柱などに顔を押しつける行為が有名です。顔まわりにある臭腺から分泌されるフェロモンをこすりつけることで、猫は「ここは我がテリトリー!」と対外的に宣言します。

愛猫からの「頭突き」もまた、マーキングの一環です。意味するところは、「(飼い主さんを)誰にも渡さん!」という意思表示。つまり、飼い主さんの存在は、愛猫にとって、誰にも渡したくないほど、旨味がたくさん詰まった「優良物件」だということです。

「イヤなものはイヤ!」とハッキリものを言う猫から認められたわけで、「頭突き」された飼い主さんは手放しで感激していいでしょう。飼い主さんを独り占めできて、愛猫は幸せです。

3.愛情表現としての一撃!

男性に頭突きする猫

最後の3つ目は、「愛情表現」です。

猫の愛情表現には、スリスリやしっぽピーン、ゴロゴロ&クネクネ、ペロペロ舐めなど、主にスイート系がそろっています。どれもかわいらしいしぐさで、見た目的にもわかりやすいのが特徴です。

一方で、飼い主さんでさえ、最初は判断しかねるのが、「頭突き」です。ぶっきらぼうで、激しく、たとえば、膝にゴツンとやられると、愛猫の頭蓋骨までリアルに感じられて、何だかビックリしてしまいます。

「頭突き」は、母猫や兄弟猫のように、特に仲の良い者同士で交わされる愛情表現で、「あなたを心から愛しています!」という気持ちが込められています。

バイオレンス性と深い愛情が矛盾なく溶け込んだ一撃は、ある意味、猫らしさを象徴するような行動かもしれません。

「ネコ」と「でっかいネコ」では、あまりにも体格が違い過ぎるため、「頭突き」の返礼には、やさしいナデナデで応えてあげると、後腐れもなく、愛猫から喜んでもらえます。

まとめ

頭突きを交わし合う猫と子供

今回は、「頭突き」に込めた愛猫の気持ちを3つの視点に基づいて解説しました。

端的に言うと、「頭突き」は、ネコ流の愛情表現です。嫌いな相手に対してやることは決してありません。

飼い主さんが愛猫から「頭突き」されたら、間違いなく「大好き!」という意味を表しています。「ありがとね」と言いつつ、丁寧に撫でてあげると、愛猫はますます飼い主さんのことが好きになるはずです。

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