1.体重

成猫は月に1回以上、子猫や高齢猫、持病のある猫は週に1回以上測定しましょう。
飼い主さんが猫を抱っこして体重を測定し、飼い主さんの体重を差し引いて猫の体重を出す方法が量りやすいです。猫をキャリーに入れて測定して、キャリーの重さを差し引いたり、紙袋や洗濯ネットに猫を入れて体重計に乗せたりして測定することもできます。
猫の理想体重の目安は3~5kgですが、骨格によって理想体重が異なるので、獣医師に確認してもらうといいでしょう。
季節によって食欲が落ちたり増したりしますが、1ヵ月で10%以上体重が増減したら何らかの原因が隠れている可能性があります。動物病院に相談をしましょう。
2.食欲

キャットフードは、多すぎたり少なすぎたりしないように毎回キッチンスケールなどで量ってから与え、食いつきや食べ残しを確認します。食べ残したキャットフードの量を量っておくと、猫の食欲を数字で把握でき、変化がわかりやすいです。
食欲が落ちて元気がない、食べない状態が1日続いた、食欲が増したのにやせてきているときは動物病院を受診しましょう。
3.飲水量

猫が1日に必要な水分量は、体重1kgあたり50~70mlが目安とされています。計量カップで水を量って容器に入れ、水を交換するときに残った水の量を量り、1日の飲水量を確認します。数日続けて平均的な飲水量を調べます。
今までよりも水をよく飲むようになり、おしっこの量や回数が増えた、元気や食欲がない、体重が減ったなど異変があるときは早めに動物病院を受診しましょう。
4.脈拍数

猫の正常な脈拍数は1分間に120~140回です。個体差が大きく、動物病院では猫が興奮して高くなってしまうことがあるので、自宅で測定しておきましょう。猫の脈拍数は、太ももの内側に手をあてて計ることができます。15秒間計り、4倍して1分間の心拍数を確認します。
安静にしているのに脈拍数が増えたり、いつも通りに過ごしているのに遅くなったりするときは動物病院に相談をしましょう。
5.呼吸数

猫の正常な呼吸数は1分間に20~30回です。猫が落ち着いているときや寝ているときに、胸やお腹に手を当てて、上下の動きで1回と数を数えます。15秒間の呼吸数を数えて4倍すると1分間の呼吸数をチェックすることができます。
呼吸が速い、肩で呼吸をしている、口を開けて呼吸をしている、鼻の穴をヒクヒクさせて呼吸をしているときは、すぐに動物病院を受診しましょう。
6.体温

猫の平熱は38~39℃です。生まれて間もない子猫や老猫は成猫よりも平熱が低くなっていることがあります。
猫の体温は肛門にペット専用の体温計を入れて測ります。耳に近づけて測るペット用の体温計を使う方法や、体温計を猫の脇や後ろ足の付け根に当てて測る方法もあります。この場合、直腸で測るよりも若干低い温度となります。
2週間~1ヵ月に1度を目安に定期的に体温を測り平熱を把握することが大切です。自宅で測るのが難しい場合は動物病院で測ってもらいましょう。
高体温、低体温のときは、ほかに症状がないか確認をして動物病院を受診しましょう。
まとめ

猫は体調が悪くてもそれを隠してしまう生き物です。健康データをとっておくと異変に気づきやすく、動物病院でも猫の状態を伝えやすくなります。いざというときのために、健康データをとり始めましょう。