猫の『嘔吐・粗相』から厳重に守ったほうがいい場所3選 最悪事故につながる可能性も

猫の『嘔吐・粗相』から厳重に守ったほうがいい場所3選 最悪事故につながる可能性も

愛猫の嘔吐や粗相に関しては、場所によっては非常に大きな被害を受けることもあります。ではおうちのなかで、いったいどこを重点的に守るべきなのか?今回は、3つの重要スポットを紹介します。今後の取り組みの参考にしてみてください。

SupervisorImage

記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.ベッドまわり(寝具類)

ベッドのしみを見つめる子猫

1つ目は、ベッドまわりの寝具です。毎日収納する敷布団と違って、常に決まった場所にあるベッドは、猫にとって嘔吐や粗相しやすい場所と言えます。

猫の嘔吐の背景には、早食いによる吐き戻し、毛玉、胃腸炎、おもちゃの誤飲などがあります。一方粗相は、マーキング行動をはじめ、トイレ環境の不備、住環境の劇的な変化、膀胱炎といった泌尿器系の病気など、ストレスが深く関係していることも多くあります。

たとえば粗相を繰り返す場合、マーキング行動か、ストレスによるものなのか、見極めることが大切です。

マーキング行動防止には、去勢手術も選択肢のひとつ。ストレスが要因であれば、まずはトイレ環境の見直しが第一です。

もし愛猫にベッドのうえでおしっこされたら、おしっこの跡に重曹をかけ、40℃程度のお湯につけ置きした後、もみ洗いしてみてください。匂いもシミもすっかり落ちます。ほかにも、クエン酸や酸素系漂白剤を使った洗濯法も効果的です。

2.家電製品へのおしっこが火事の原因に!

プリンターに乗った猫

人間にとって便利な家電製品も、猫からすれば、ただのモノです。座り心地が良ければ、電気ポットのうえにも遠慮なく座ります。日常にありふれた家電製品だからこそ、飼い主さんはまさかの事故に備え、万全な対策が必要です。

特に危険なのは、家電製品に対する愛猫の粗相(おしっこ)です。実際に岐阜県では、愛猫に排尿されたプリンターがトラッキング現象を引き起こし、発火にまで至ったケースがあります。同様に電源コンセントへのおしっこも火事のもとになり、要注意です。

製品評価技術基盤機構(NITE)の統計によると、ペット火災の大きな原因として、ガスコンロなどのスイッチを勝手に押してしまう、家電製品などにおしっこをかける、電気コードをかじるなどが挙げられています。

おしっこ対策としては、事故になりそうな家電のある部屋には愛猫を立ち入らせないことが重要です。さらに、コンセントカバーや保護ケース(延長コードなど)なども積極的に活用してみてください。

3.パソコンまわりも十分な対策が不可欠!

パソコンの上を歩く猫

前述のトピックで説明した家電製品と同じように、パソコン本体を含めたネット環境に嘔吐、もしくは粗相されてしまうと、大きなダメージを被ってしまいます。

パソコンまわりは火災の危険性もつきものですが、嘔吐やおしっこがきっかけで故障してしまう恐れもあります。たとえば、ノートパソコンへのおしっこや嘔吐は、一部機能麻痺、最悪の場合は、起動停止につながりかねません。

仕事の締め切りに追われて、さあ、ラストスパート!というところに、愛猫のおしっこや嘔吐によって、突然パソコンが使えなくなると、飼い主さんは途方に暮れてしまいます。仮にパソコン本体に大切なデータを保存している場合、もはや泣くしかありません。

キーボードカバー、液晶保護パネル(フィルム)などで対策しつつ、嘔吐や粗相しがちな愛猫には、パソコンまわりへの接近を遠慮してもらう態度も不可欠です。

日頃から危機管理意識を持って、愛猫の嘔吐や粗相によるパソコン・トラブルに備えてみてください。

まとめ

コンセントを見つめる猫たち

今回は、愛猫の嘔吐や粗相から守るべき場所として、「ベッドまわり」「家電製品まわり」「パソコンまわり」の3つを紹介しました。

本文でも説明したように、特に、家電製品に対するおしっこは、トラッキング現象により発火する危険性もあるので、厳重な注意が必要です。これを機会に、万が一のトラブルに備えて、おうち環境を改めて見つめ直してみましょう。

スポンサーリンク