猫は大好きな『紙袋・ビニール』意外と危険な2つの理由 取り扱いの注意点も

猫は大好きな『紙袋・ビニール』意外と危険な2つの理由 取り扱いの注意点も

猫は紙袋やビニール袋が大好き。袋の中に潜ったり、カシャカシャと音が出るのを楽しんだりする姿はとても可愛らしいですが、実は意外な危険が潜んでいることも。今回は紙袋・ビニール袋のリスクを解説します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.誤飲誤食のリスクがある

袋に入っている猫

猫はいろいろな物に関心を寄せますが、特に紙袋やビニール袋のカサカサとした音や感触が大好き。口にくわえたり、舐めたり、かじったりすることもあります。しかし、こうした噛むという行動が危険な事態を引き起こすことも少なくありません。

たとえば、ビニール袋の場合、猫が噛みちぎりやすく誤って飲み込んでしまうことが多め。ごく小さな破片なら自然に糞と共に排泄される可能性があります。

しかし、大きなものを飲み込むと嘔吐を引き起こしたり、最悪の場合、腸に詰まり腸閉塞を引き起こす恐れもあります。腸閉塞になると手術が必要になるケースも。紙袋も同様です。破れた部分を舐めたり噛んだりすることでうっかり欠片を飲み込んでしまう可能性が高いです。

猫にとって誤飲誤食は命に関わる事態も少なくありません。飼い猫がビニール袋・紙袋を誤飲したかもしれない場合は、早いタイミングで動物病院に相談してみましょう。

胃に残っている誤食後1時間以内くらいであれば吐かせる処置が可能な場合もあります。

2.持ち手が猫の体に絡まりパニックになることも

袋に入る猫

紙袋やビニール袋の取っ手部分も、猫にとって危険な要素のひとつ。袋の持ち手は輪になっているため、遊んでいるうちに首や足に絡まることがあります。

一度絡まってしまうと、自分ではなかなか外せず猫がパニックになって暴れてしまうことも。猫がパニックを起こすと、持ち手部分で首を絞めてしまう危険性もあります。

他にも、なんとか振りほどこうと家の中を全速力で走り回ることで家具などにぶつかり、思わぬケガをするなんて事態も考えられます。

紙袋とビニール袋を家庭で取り扱うときの注意点

袋に入る子猫

上記のような事故を防ぎ、猫の安全を守るためには、紙袋やビニール袋の管理を飼い主さんが徹底することが大切。ビニール袋・紙袋は放置せず、すぐに戸棚など猫の手が届かない場所に片付ける習慣をつけましょう。

買い物などで使ったときもそのまま床に置いてしまうと、猫が興味を示して遊んでしまうかもしれません。袋類は必ず収納することを意識すると安心です。

また、袋を捨てる際も注意が必要。ゴミ箱が蓋付きでない場合、猫が中から袋を引っ張り出してしまうこともあります。

万が一猫にゴミ箱をあさる癖がある場合は、蓋つきのゴミ箱を買うか、ゴミ出しの直前に隠し場所から出して捨てるなどの工夫が必要でしょう。

最後に、どうしても猫とビニール袋・紙袋で遊びたい場合。まずは、猫が絡まらないよう持ち手を切ってしまいましょう。

次に、破れた部分がないか確認することも大切。遊んでいるときにうっかり欠片を誤飲誤食しないようチェックをしましょう。

できれば留守番中などでなく、飼い主さんが一緒に見ていてあげられるときに限定できると安心です。遊び終わった後は片づけることも忘れずに。

まとめ

ビニール袋の中にいる猫

猫は紙袋やビニール袋が大好きですが、そのまま放置すると誤飲や絡まるなど危険な事態が起こるリスクもあります。特に注意したいのが誤飲誤食。袋の破片を飲み込むと、最悪の場合は腸閉塞のリスクがあります。

事故を防ぐためには、紙袋やビニール袋を猫の手の届かない場所に片付けることが大切です。もし遊ばせる場合は、飼い主がしっかり見守りながら、安全対策をした上で楽しませるようにしましょう。

今回の記事を参考に、猫の安全に配慮した上でビニール袋・紙袋を上手に扱いましょう。

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