猫にも『シミ』ができる!できやすい猫や対処法を解説 放っておいていいもの?

猫にも『シミ』ができる!できやすい猫や対処法を解説 放っておいていいもの?

猫の皮膚にもシミができるのをご存知でしょうか?原因によっては、放置してしまうと危険なシミもあるので注意が必要です。今回は、猫にシミができる理由と対処法、できやすい猫の特徴についてまとめました。

SupervisorImage

記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫にシミができる理由

鼻にシミがある猫

『シミ』は、遺伝、強い紫外線を浴びる、加齢によって長年紫外線のダメージが積み重なるなどの理由で起こります。肌の細胞を紫外線から守る働きをしている「メラニン色素」が過剰になり、皮膚内で沈着すると表面が茶色がかったり黒っぽくなったりするのです。

猫のシミは目立ちにくいですが、耳や鼻、口の周り、口の中の粘膜、肉球などにできます。一般的なシミであれば皮膚の表面はフラットで、触っても痛みやかゆみなどはありません。

加齢によるシミであれば健康上の問題はないと言われていますので、愛猫の体調に変化がなく、シミの部分を触ってみて気になる点がなければ様子を見てみましょう。

放置してはいけない危険なシミ

聴診器を当てられる猫

猫にできるシミには、病気によるものや健康状態に影響する可能性があるものも含まれます。特に危険性が高いのは「悪性メラノーマ」と呼ばれる腫瘍(ガン)です。

初めは一般的なシミのようなものが現れますが、数日〜数ヵ月といった短期間で急にシミの範囲が広がっていったり皮膚の盛り上がりが見られたりといった変化を伴うことがあります。

もし、以下のような異変がある場合は注意が必要です。

  • いびつな形をしている
  • 日が経つにつれて大きくなる
  • 赤くなっている、腫れている

悪性メラノーマを放置していると進行するだけでなく、転移してしまう可能性が高まります。気になるシミを見つけた場合は早めに動物病院を受診してください。

シミができやすい猫の特徴

横たわる茶トラ猫

どんな猫にでもシミはできますが、特にできやすいのはメラニン色素が少なく紫外線の影響を受けやすい白い毛の猫や、遺伝の影響でもともとメラニン色素が多い茶トラ猫だと言われています。

また、ヒマラヤン・ペルシャ・シャム・バーミーズは、角膜に黒いシミのようなものができる猫特有の病気である「角膜黒色壊死症(別名:角膜分離症)」が起こりやすい猫種とされています。

シミ予防のための対処法

日なたで寝転がる猫

シミを防ぐための対処法は原因によって様々ですが、紫外線によるメラニン細胞の活発化が原因となるのであれば、予防策としては紫外線対策をしっかりと行うことです。

また、日頃から愛猫の被毛の状態を確認するなど異変がないかチェックをして、健康に気を配りながらストレスフリーな生活を送ってもらえるよう心がけましょう。

皮膚トラブルなどによって着色によるシミができているのであれば、皮膚コンディションを健康な状態に保つことはとても有意義です。

皮膚に良いとされるフードやサプリメントを与えるなどが対策として考えられます。

定期的にシャンプーやブラッシングをして汚れをきちんと落としておくと、できてしまったシミを発見しやすくなるでしょう。

シミ以外にも体調の異変や変化が見られる時は獣医師に相談し、適切な診察を受けることが大切です。

まとめ

鼻にシミのある猫

なかなか見つけにくいのですが、人間同様に猫の皮膚にもシミができます。被毛がなく日光が直に当たりやすい鼻や耳、口周り、肉球などにできることが多いです。

病気が原因であるシミや健康状態に悪影響を及ぼす可能性があるシミは、触った時に腫れている、赤みが出ている、短期間で急にシミが大きくなるといった特徴があります。

日頃から愛猫の皮膚の状態をよくチェックして、少しでも異変があるなら動物病院を受診しましょう。

スポンサーリンク