猫が『ハゲる』ときの3つの原因 また生える?予防の方法は?

猫が『ハゲる』ときの3つの原因 また生える?予防の方法は?

猫も時々『ハゲる』ことがあります。一体なぜなのでしょうか?そして、被毛はまた生えてくるのでしょうか?今回は、猫が『ハゲる』ときの原因と、適切な予防策について徹底解説いたします。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫が『ハゲる』3つの原因!予防はできるの!?

猫のハゲ

猫の全身を覆うふわふわの被毛。

そのモフモフ感がたまらず撫でていると、突然『ハゲ』を見つけて驚くことも少なくありません。

なぜ猫の脱毛が起こるのでしょうか?再び毛が生える可能性はあるのでしょうか?この記事では、猫の『ハゲ』の原因を3つ紹介し、脱毛の予防法についても詳しく解説します。

1.ストレスによる過剰な毛繕い

イライラする猫

猫はストレスを感じると、過剰にグルーミングを行い、その結果、脱毛に繋がることがあります。引っ越しや新しいペットの導入、環境の変化などがストレスの要因となりえます。

猫が快適に過ごせる環境を整え、ストレスを軽減することが大切です。

まずは普段の生活の中できっかけになった事柄を探ってみてください。遊びやリラックスできる空間を確保し、環境の変化はできるだけ少なくしましょう。

その際に、必要に応じてエリザベスカラーを用いると悪化を防ぐことができます。被毛の修復には時間がかかりますが、過剰な毛繕いがなくなれば再び生えてきます。

2.皮膚炎による炎症

痒がる猫

皮膚炎は人間のみならず、猫にも起こる疾患です。その原因は、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、猫カビやノミダニに至るまで実に様々なものがあります。

しきりに体を痒がるような仕草が見られたら、皮膚の状態をチェックしてみましょう。

食物アレルギーが原因の場合は、赤身を伴う痒みや抜け毛が目立ちます。真菌が原因の場合は強い赤み、脱毛、ふけが現れます。真菌は人間にも移るので注意が必要です。

疥癬(かいせん)が原因の場合は、耳のふちに症状が現れることが多く、強いかゆみと発赤、脱毛、ふけの増加が見られることが一般的です。

疥癬は外部寄生虫で、野生動物や野良猫から感染することが多いですが、人間も感染する危険性があります。特に免疫力の低下している赤ちゃんやお年寄りなどは注意が必要です。

このように、『ハゲ』の原因ごとに現れる症状はさまざまです。まずは根本的な原因を探ること、そして適切な治療を受けることで少しずつ寛解へと向かいます。

特にペルシャ猫やヒマラヤンなどの長毛の猫種は毛玉やもつれが原因で皮膚炎になりやすい傾向にあります。こまめにブラッシングをすることで被毛を清潔に保ち、皮膚の新陳代謝を促すことができます。

3.首輪によるハゲ

首輪をする猫

首輪の摩擦も、猫の『ハゲ』の原因の1つです。特に重い首輪や硬い素材の首輪は注意が必要です。

この現象は通称『首輪ハゲ』と呼ばれ、毛根にまでダメージが及ぶと、毛が再び生えてこなくなることもあります。そうならないためにも、予防が大切です。

撮影のために首輪をつける場合は、短時間で済ませましょう。また、室内で迷子になりやすい猫には、軽くて柔らかい素材の首輪を選ぶのがおすすめです。

さらに、首輪についている鈴がストレスとなり、別の原因でハゲを引き起こすこともあります。首輪は、猫の用途や好みに合わせて、適切に選びましょう。

首輪のサイズも脱毛を引き起こす要因につながります。

指2本程度が入るくらいの余裕を持ったサイズで選ぶことで、猫自身も窮屈な思いをせず、脱毛につながる危険性が低いです。

まとめ

診察を受ける猫

猫がハゲる原因を3つ紹介いたしました。

猫の脱毛にはさまざまな原因があり、早めの対処が再発を防ぐ鍵です。

日常的なケアと健康管理を心掛け、猫が快適に過ごせるようサポートしましょう。もし脱毛が見られた場合は、動物病院での診察をおすすめします。

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