猫による『火災事故』は意外と多い!予防のために気をつけるべき4つの注意点

猫による『火災事故』は意外と多い!予防のために気をつけるべき4つの注意点

冬が近づき、寒くなってくる時期に気を付けたいことと言えば火事。意外と知られていませんが、実は猫も家事を引き起こす要因になることがあります。今回は猫の飼い主が気を付けたい火災の予防法を解説します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.外出するときコンロの火が点かないようにする

IHコンロの近くにいる猫

まず、挙げられるのが飼い主さんが外出するときには、必ずコンロに火が点かないようにすることです。猫は高い場所に登るのが大好き。特にキッチンには猫の好奇心を引くものがたくさんあります。

キッチン台に登ってしまった場合に危険なのは、誤ってコンロを点火してしまうことです。実際、コンロの火が近くの可燃物に引火し、そのまま火災につながってしまったケースもあります。

これはガスコンロはもちろんIHコンロの場合も同様。猫が意図せずIHコンロの加熱スイッチを踏んでしまったことで、出火してしまった事例もあります。

こうした猫によるコンロ事故を防ぐためには、日頃からコンロカバーや安全ロック付きのコンロを活用する、押し回し式のコンロを使用するなど予防策を講じておくことが大切です。外出時には必ず元栓を閉めるなど、留守中にコンロから火が出ない工夫が求められます。

2.暖房器具のまわりに可燃物を置かない

ストーブ前に座る猫

寒い季節になると、猫も暖かい場所を好むようになります。猫が寒くならないよう、ストーブの前にタオルや毛布などを敷いて猫の居場所を用意してあげる飼い主さんもいることでしょう。

しかし、暖房器具のまわりに毛布などの可燃物を置くのは危険です。ヒーターやストーブなどの暖房器具の前に可燃物を置くことも、火事の原因となりえます。

また、何かの拍子に猫が暖房器具を倒してしまう可能性も。暖房器具の設置場所やまわりに置くものには注意し、侵入できず倒せない柵で囲うなど猫が安全に過ごせる環境を整えてあげましょう。

人が同じ部屋に居られない間は、加熱式や火を使うタイプの暖房器具は使わず、エアコン(猫に登られないように注意が必要)を活用するようにしましょう。

3.猫が電源コードを噛まないよう注意する

アイロンの横で眠る猫

実は猫も犬のように電源コードを噛むことがあります。当然ですが、この行為も大変危険です。猫が感電する可能性があることはもちろん、コードを噛んで断線させてしまうとショートによって火災が引き起こされる危険があります。

対策としては甘噛み防止用の電源コードカバーを装着することが有効です。また、猫が電源コードを噛む癖がある場合は、問題のコードを外出中の時だけ抜いて隠しておくことも火事を防止することにつながります。

4.尿によるトラッキング現象に注意

ストーブ前にいる猫

トラッキング現象とは、電化製品内部やコンセント周りにホコリや水分が加わることで、漏電し発火してしまう現象のことです。

一見すると猫と無関係の話に思えますが、そうでもありません。過去には猫がプリンターの上で排尿したことによってトラッキング現象が発生し、そのまま発火してしまった事故があります。

対策は限られていますが、まず猫のトイレ近くに家電を設置しないことが大切です。粗相する癖がある子の場合は早めに原因を特定し、コンセントや電化製品周りにカバーをつけるなどして、電気機器が直接濡れないようするのも効果的です。

また、粗相を防ぐために、猫のトイレの環境を整えたり、トイレを清潔に保つことも重要です。もし日常的に粗相が続く場合や、普段は粗相をしない猫が粗相をしてしまった場合は、動物病院で健康状態を確認することも必要かもしれません。

まとめ

コンロをいじろうとする猫

火事の原因には様々なものがありますが、実は猫をはじめとするペットが引き起こす火災も少なくありません。特に、家電製品の周りでの粗相やコンロをいじろうとする行動などが火災につながることがあります。

ペットが原因の火災を防ぐためには、家電の周りを清潔に保つことや、コンロや電源周りにペットが近づかないようにすることが重要です。また、ペットが予期しない行動を取っても安全な環境を整えておくことが、火災のリスクを減らすポイントです。

愛猫やペットと安全に暮らすために、日常の防火対策をしっかり行いましょう。

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