猫にはNGな『選ばないほうがいい床』の特徴4選とその理由 起こり得るトラブルとは?

猫にはNGな『選ばないほうがいい床』の特徴4選とその理由 起こり得るトラブルとは?

室内で暮らす猫にはあまり適さない床があります。室内でも元気よく走ったり、ジャンプしたり楽しく過ごしてもらうために、適さない床の特徴や起こるかもしれないトラブルを知っておきましょう。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.ツルツルした床

フローリング

ツルツルした床は、室内で暮らす猫に適しているとはいえません。

滑って捻挫をしたり、滑りながら走って知らない間に関節に負担をかけていたりすることがあるためです。また、関節の状態によっては高い所から着地したときには、滑って骨折や脱臼をするおそれもあります。

体重がある猫は、着地の際関節にかかる負担が大きくなるので注意しましょう。長毛の猫は肉球の間の毛が伸びるとより滑りやすくなり危険です。

ペット用の滑りにくくする床用ワックスなどを利用したり、ペット用のカーペットなどを猫が通るところだけでも置いたり、ジョイントマットを設置したりすると滑りにくくすることができます。

床で滑っている様子が見られるときは、肉球の周りの毛が伸びていないかチェックして必要ならカットしてあげましょう。足裏の毛のカットは動物病院や猫の施術も行ってくれるサロンに依頼することもできます。

2.温度変化が大きい床

靴下とスリッパをはいた人の足

猫は温度変化に敏感です。そのため、温度変化が大きい環境だと猫の健康や生活に悪影響を及ぼしてしまうことも。

例えば、床が極端に暑かったり冷たかったりすると、猫が不快に感じたり、体調不良につながり、快適に過ごすことができなくなります。

特に体力の消耗しやすい若齢の猫や、高齢の猫が冷たい床に長時間いると体温を上げようとより体力が消耗したり、体調不良になるという健康リスクが高まりますし、暑すぎる床では体を上手に冷やせないという危険もあります。

季節に応じて、猫の住環境のアップデートをしてあげましょう。

寒い時期には冬用の猫ベッド、毛布、ペット用ホットカーペットなどを用意したり、キャットタワーや家具の上など高い所で猫が休憩できるようにしておくと寒さ対策になります。

夏の暑い時期は、エアコンをつけて猫用のひんやりグッズなどを用意してあげると、猫が快適に過ごしやすくなります。

3.爪が引っかかる素材

カーペット

床にカーペットを敷くと、騒音対策、冬の寒さ対策、猫が走ったときに滑りにくくなるというメリットがあります。

しかし、カーペットの毛足が輪になっていると、爪が引っかかり糸が出て誤飲の原因になったり、爪が引っかかって剥がれるなどケガをしたりする危険性も。

毛足の輪がカットされているタイプのカーペットなど、爪が引っかかりにくい素材のものを選びましょう。

また、猫は爪とぎをして爪をとがらせる動物です。定期的に爪を短く切るなどのケアも併せて行い、爪が引っかかることによって起こる事故を防ぎましょう。

4.コルクや樹脂でできたマット

ジョイントマット

コルクや樹脂でできたマットは、噛み心地が楽しいのか誤飲が多いものの1つです。

猫が食べたことにすぐに気づき、動物病院で吐かせる処置をしてもらうだけで済む場合もあれば、食べた量や大きさなどによっては開腹手術が必要となるケースもあります。

また、飼い主さんが誤飲に気づかずに処置が遅くなると、最悪の場合、腸閉塞を起こし危険な状態になる可能性も。

猫がご飯以外のものを食べたかもしれないときは、すぐに動物病院へ相談をしてください。いつ、何を、どれだけ食べたのか、どんな症状があるのかなどを説明して動物病院からの指示に従いましょう。

まとめ

横になる猫

猫がいる場所に選ばない方がいい床をご紹介しました。

適さない床にすると関節や骨、爪などをケガしたり、かじって食べてしまったりするおそれがあります。猫の普段の行動を見て、危ないと感じたら早めに対策をしましょう。

また、おうちの子の行動を見ながら適切な床材を選んであげることが大切です。良いとされる床材が、猫の行動や性格によっては適さない場合もあります。

おうちの子の行動パターンを把握して過ごしやすい環境を作ってあげてください。

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