猫が『低い声で鳴いている』ときはどんなキモチ?考えられる3つの心理と対処法

猫が『低い声で鳴いている』ときはどんなキモチ?考えられる3つの心理と対処法

通常、猫の声はかわいいらしいものですが、置かれた状況によって、さまざまに変化します。「低い声」もそのひとつ。今回は、「低い声」に込められた猫の心理状態について解説します。3つの具体例を挙げながら、対処法についても紹介するので、最後まで読んでみてください。

1.相手を威嚇している

怒る猫

猫の低い声でよくあるのは、「ウーッ」と唸りながら、相手を威嚇する場面です。心理状態としては、「コワイ!」「イヤ!」「ストップ!(近づくな)」。

いずれにしても、自分を守るために必死で、恐怖心と不安感でいっぱいです。必要以上に接近すると、反撃される恐れもあります。

外猫同士の闘争時が典型的ですが、飼い猫でも見られるケースがあります。同居猫の新規加入や苦手な動物病院の受診などが良い例です。猫は、不安な状況に直面すると低い声で鳴き、警戒心を露にします。

もし新入り猫の登場が原因で、先住猫の威嚇が続くようであれば、生活空間を分けることが先決です。別の部屋に用意したケージに入ってもらうのも選択肢のひとつ。いきなりの対面はできるだけ避け、時間をかけてお互いに慣れてもらうしかありません。

2.不平不満を訴えている

不満を漏らす猫

猫はデリケートな動物で、飼い主さんも気づかない間に、ストレスを溜め込んでいることがあります。何らかのストレス状態を表すのが、「アオーン」「ミャーオ」「ニャーオ」などの低めのトーンです。

猫の真意を読み解くと、「ごはんが欲しい」「かまって欲しい」「遊んで欲しい」「寂しい」など、生活上の不平不満を強く訴えかけています。ストレスフルが続くと、食欲不振や粗相、過剰なグルーミングを伴うこともあるので注意が必要です。

また、外出前に決まって鳴いたり、飼い主さんの姿を追いかけたり、落ち着きのない行動が目立つ場合、「分離不安症」の疑いがあります。

対処法としては、愛猫が鳴く理由を飼い主さんなりに分析することが第一です。何を求めているのか、あらかじめ把握しておくと、解決策も見つけやすくなります。

たとえば、「分離不安症」気味であれば、食事回数をはじめ、トイレまわり、キャットタワーなどの生活環境の見直しが急務です。一人で遊べる知育玩具を活用するのもいいでしょう。

3.トイレハイで野生のスイッチ・オン

トイレ中の猫

もし愛猫がトイレの後に、低い声で「ヌォーン」と鳴いたら、「トイレハイ」の一種かもしれません。「トイレハイ」とは、排泄後に示す特徴的な行動で、突然、元気に走り回ったり、力に任せて爪研ぎしたり、見た目的にかなりハイテンションです。

排泄時は、食事時と同じように、猫が最も無防備になる状態です。野生時代までさかのぼれば、外敵に急襲されかねない状況。コトが終われば、外敵に襲われないように、すぐさま立ち去るのがサバイバルのセオリーです。

「ヌォーン」と半ば叫ぶのは、「(うんちを)早く済ませなきゃ、襲われる!」という、わりと切羽詰まった不安感の表れ、と言っていいかもしれません。野生時代から引き継がれた本能ゆえの行動です。

「トイレハイ」自体は、大昔からの習性であり、何の問題もありません。温かく見守ってあげてください。

まとめ

警戒して鳴く猫

猫の声でポピュラーなのは、ご存じのように、「ニャー」です。かわいらしい声だけで人間を虜にする猫ですが、野生時代はあまり鳴きませんでした。頻繁に鳴くようになったのは、人間との共存以降で、鳴くことで自分の要求が叶った学習経験の結果です。

今回の記事では、普段のカン高い声とは違い、低い声で鳴くときの3つの心理状態を解説しました。なかには、強い緊張や不安感、ストレスが背景になっているケースもあります。その際は、愛猫が何を要求しているのか、冷静に判断して、適切な対応を心がけるようにしましょう。

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