1.部屋の広さ、部屋の数
家の広さと猫の頭数の目安として「1LDKで1~2匹、2LDKで3~4匹程度」、部屋数と猫の頭数の目安は「飼育数の上限=猫が自由に出入りできる部屋数-1」とされています。
猫はもともと単独で行動する動物です。猫同士がとても仲良しな場合もありますが、他の猫と1~3mの距離を保つことを好むと言われています。
そのため、それぞれの食器、トイレ、休憩場所は距離を開けて用意してあげると猫のストレスが軽減されます。
トイレは「猫の頭数+1個」が理想とされているので、それを置ける広さが必要です。トイレを置く場所も、猫が入りやすい場所、騒がしくない場所など、場所を選ばないと猫がトイレに入ることを我慢してしまう場合があります。
ちなみに、部屋の数に余裕があると、ケガや病気など隔離が必要なときや、新入り猫を迎える準備のために使えるといったメリットがあります。また、先住猫と新入り猫の相性が悪くて一緒のスペースで生活できないときには、別々の部屋や1階と2階など生活スペースを分けることができます。
2.飼育にかかる費用
猫を飼育するには、フード代、トイレ用品代、ワクチン・健康診断費用、医療費、光熱費などが必要です。年間で計算すると、猫1匹あたり15万円前後かかるとされています。病気やケガの治療方法によっては治療費が高額になったり、物価の変動や天候によっても費用が変わったりします。
また、ケージ、食器、キャリー、トイレなど猫を迎える際に最初に購入しておきたいグッズの費用も必要です。
猫の平均寿命は約15年であることと、猫が増えるということはそれだけお金もかかるということも踏まえ、飼い主さんが経済的に無理のない範囲で猫を迎えましょう。
3.猫のお世話にかけられる時間
爪切り、耳掃除、ブラッシング、トイレ掃除、ごはんの用意、体調チェック、健康診断や治療のための通院などのお世話を毎日、猫の数だけしなければなりません。
猫の数が増えると1匹にかけられる時間が少なくなり、猫の異変に気づくのが遅れる可能性もあります。
また、飼い主さんが自分のために使える時間がなくなってしまうのは、飼い主さんの健康にとって良いとは言えません。時間の余裕も考えて多頭飼育できるかを考えましょう。
まとめ
今回は、猫を多頭飼育する場合の「適正な頭数」について考えるべきポイントについて解説しました。
猫同士が仲良くする姿や遊ぶ姿が見られるなど多頭飼育は魅力的ですが、多頭飼育できる部屋の広さ、お世話にかかる費用や時間があるのかを考える必要があります。
猫が幸せに過ごせるか、飼い主さんの生活が苦しくならないかを具体的にイメージしてみましょう。