1.家具がボロボロ
家具などのインテリアは、部屋の雰囲気を左右する大事な要素です。お気に入りのものをそろえれば、それだけで生活が楽しくなります。
飼い主さんの思いとは裏腹に、猫にとって家具類は、絶好の爪研ぎターゲットです。ソファーだけでなく、椅子の脚、素敵なデザインの壁紙に対しても、容赦なくガリガリッ。あっけなくボロボロです。ときに、飼い主さんの膝ですら、「爪研ぎ場」になります。
猫の爪研ぎは、野生時代から続く習性です。爪のお手入れやストレス解消に加え、爪まわりの匂いを対象にこすりつけ、「ここはオイラの縄張り！」と主張する、マーキングの役割も果たしています。
本能に基づいた行動なので、むやみにやめさせるわけにもいきません。爪研ぎグッズや爪研ぎ防止用カバーの導入、さらに愛猫の運動不足解消を推進し、家庭内環境の改善に努めてみてください。
2.プレゼントより箱にメロメロ
たいていの人は、誰かからプレゼントをもらうと、うれしいものです。特に誕生日や記念日のプレゼントは印象深く、のちのちまで記憶が残ります。
猫の場合は、必ずしもひと筋縄ではいきません。飼い主さんからプレゼントをもらったとしても、まったく見向きもしない場合があります。
たとえば、寒い冬に備えて、愛猫のために、飼い主さんが猫用ベッドをネットで購入します。早速、届いた商品を愛猫に披露すると、主役（猫用ベッド）そっちのけで、梱包の段ボール箱に夢中です。
段ボール箱は、通気性と保温性に優れ、ほどよく狭く、「秘密基地感」もバッチリです。まさに猫印お墨付きのアイテムと言えます。
すっかり段ボール箱と一体化した愛猫を見て、飼い主さんはひと言、「そっち…？」。愛猫の段ボール箱偏愛は、猫飼い初心者に対しての軽いジャブ（洗礼）です。
3.睡眠不足でヨロヨロ
毎日、愛猫が添い寝してくれるから、ぐっすり眠れる。そう考える猫飼い初心者さんもいるかもしれません。
飼い主さんの淡い期待や願望は、あっさり打ち砕かれます。それはなぜか？猫はたびたび「夜の大運動会」を開催するからです。「夜の運動会」とは、夜中、急に猫が部屋中を走り回ること。何のアナウンスもなく開かれるのが常です。
猛ダッシュ、ハイジャンプは当たり前、明日、仕事で大事なプレゼンを控える飼い主さんの身体も平気で踏みつけていきます。同居猫がいる場合は、さらに激しさ倍増。派手な立ち回りは、さながらハリウッド映画のニャー・チェイスです。
猫は、「薄明薄暮性」と呼ばれるように、早朝と夕暮れどきにテンションが上がります。この時間帯になると、獲物となるネズミや鳥などの動きが活動的になるからです。「夜の大運動会」もその流れにあり、野生時代の名残を反映したイベントと言っていいでしょう。
ただ、連夜のごとく、「夜の大運動会」が繰り広げられると、飼い主さんも困ってしまいます。睡眠不足になって、昼間もヨロヨロ状態。重要なプレゼンも支離滅裂です。
「夜の運動会」は、運動不足や欲求不満が引き金になっている場合もあります。対策としては、寝る前にしっかり遊び、日頃のストレスを解消してもらってください。
まとめ
何であれ、理想と現実のギャップはつきものです。猫飼いの世界でも、それは十分に当てはまります。今回は、「猫の洗礼」として、3つのケースを紹介しました。
どれも猫の習性、本能に根差したものなので、簡単にはやめてくれません。肝心なのは、飼い主さんの適応力です。
対策を重ねることで、猫という動物の魅力、不思議さに改めて気づけば、愛猫のこともより深くいとおしく思えてきます。