1.お世話が毎日必要
猫は比較的手がかからないと言われることが多いですが、それでも毎日のケアは欠かせません。猫に健康で幸せに暮らしてもらうには、以下のようなケアをしっかりと行う必要があります。
食事と水分補給
猫はバランスの取れた食事が必要で、特に室内で飼う場合は肥満に注意しましょう。
また、猫は水をあまり飲まない傾向があるので、ウェットフードを与えたり、循環型のウォーターファウンテンを使って水分補給を促すことがおすすめです。
トイレは毎日掃除が必要
猫は清潔好きなので、トイレが汚れていると他の場所で排泄してしまうこともあります。毎日の掃除のほか、週に一度は砂を全部交換して、清潔に保つことが重要です。
被毛と爪のケア
猫は毛づくろいをする生きものですが、飼い主によるブラッシングも必要です。特に長毛種は毛が絡まりやすいので、定期的なケアをしてあげましょう。
また、爪とぎは猫の本能であり、爪とぎ用のボードを用意してあげることで、家具が傷つくのを防ぐことができます。
2.医療費がかかる
猫も私たちと同じように、病気やケガをすることがあります。また、定期的なワクチン接種や健康診断も必要です。
病気やケガのリスクとは?
室内飼いの猫であっても、何かの拍子で事故やケガをする可能性もゼロではありません。診察費や検査費、手術費など、予測できない出費に備えることが大切です。
具体的な例として、猫が腎臓病にかかった場合、定期的な血液検査や治療費だけでも年間数万円から十数万円かかることがあります。
ワクチン接種と予防の重要性
猫の健康を維持するためには、ワクチン接種や予防接種は避けて通れません。初年度には複数回のワクチン接種、その後も年に一度の追加接種が必要です。
さらに、定期的な健康診断も猫の健康管理の一環として重要です。年に一度の健康チェックを行うことで、大きな病気のリスクを減らすことができます。
3.しつけが難しい
猫はその気まぐれで独特な性格が魅力的ですが、それゆえに、しつけが難しい動物でもあります。猫は犬のように一からしつけるというよりも、「環境を整えることで問題行動を防ぐ」ことが求められます。
猫の性格は非常に多様で、おっとりしていて人懐っこい猫もいれば、警戒心が強くて独立心旺盛な猫もいます。しかし、どんな猫にも共通する問題行動としては、以下のようなものがあります。
- 噛み癖:遊びの延長で噛む場合や、ストレスや不安、警戒心から噛む場合もある
- 引っかき:爪とぎ行為は猫の本能的な行動だが、家具や壁に傷がつくため、適切な爪とぎ場所を用意する
- マーキング(スプレー行動):特に未去勢のオス猫に見られる行動で、縄張りを主張するために尿をかける
4.アレルギーのリスク
猫はとても愛らしい存在ですが、猫アレルギーを持っている人にとっては少し大変なこともあります。
飼い主や家族のアレルギー反応
猫アレルギーは、猫の毛やフケ、唾液に含まれる特定のタンパク質が原因で引き起こされることが多いです。
アレルギーを持つ人は、くしゃみや鼻水、目のかゆみ、時には呼吸困難などの症状があらわれることがあります。
アレルギー対策と事前チェック
アレルギーの対策として、原因となるフケを減らすため、定期的なブラッシングやシャンプーを行うことが効果的です。
また、空気清浄機を使って室内の空気をきれいに保つことや、猫が入れる部屋を制限することもアレルギー症状を軽減する一助となります。
さらに、事前に家族全員が猫アレルギーを持っていないかを確認することが重要です。動物保護施設などでは短期間の「お試し飼育」をさせてもらえる場合もありますので、その機会を利用してアレルギーの有無を確かめることも良い方法です。
5.終生飼育の重要性
猫の寿命は一般的に15年から20年とされており、その間には飼い主のライフスタイルや家族構成に変化が起きることもあります。そのため、長期間の責任を持つ覚悟が必要です。
飼い主のライフスタイルの変化
猫を飼育している期間、飼い主の生活も引っ越しや転職、結婚や子どもの誕生など、さまざまな変化が訪れるでしょう。その都度、新しい住居がペット可かどうか、子どもや他のペットとの相性などを考える必要があります。
最後まで責任を持つ覚悟
猫を飼うということは、最後までその命を守り、責任を持つことを意味します。病気や老化により、介護が必要になる場合もあります。
特に老猫になると、認知症や腎臓病、関節の問題などが出てくることがあり、定期的な通院や特別なケアを必要とします。
まとめ
猫を飼う際の現実をしっかりと理解し、覚悟を持って猫を家族に迎えることができれば、猫との生活は本当に幸せで充実したものになるでしょう。
飼い主さんと愛猫が、素晴らしい家族としての時間を共有できることを願っています。