「ハチワレ猫」にまつわる豆知識
ハチワレ猫の「ハチワレ」とは、額に現れる模様をを指す言葉です。前髪を横から分けたような柄や、カツラを被ったような模様、口周辺に髭やブチが入った猫を総じて『ハチワレ猫』と呼びます。
実は「ハチワレ猫」は、ある説によると『縁起が良い』と言われているようです。
そこで今回は、「ハチワレ猫」にまつわる豆知識を紹介いたします。ぜひ猫好きなお友達に教えてあげてくださいね。
1.不吉の象徴から大逆転
「ハチワレ猫」の名の由来となった額の「八」の字模様ですが、かつては額が割れる『鉢割れ』を連想する言葉として忌み嫌われていました。
しかし、現代では印象が様変わりしています。漢数字の「八」が末広がりであることから「縁起が良い」と言われるようになったのです。「ハチワレ」という言葉から何を想像するかによって、これ程までに印象が左右されてしまうものなのですね。
何はともあれ、現代人の認識ではポジティブな印象が先行し、ハチワレ猫は愛される存在として尊重されています。
2.意外と身近にいる
ハチワレ猫は、決して珍しい存在ではありません。何を隠そう、キジ白猫や茶白猫、サバ白猫と呼ばれている猫たちは皆『ハチワレ猫』に属しています。
なお、冒頭でも紹介したように、ハチワレ猫はあくまでも数ある猫の被毛の模様(柄)のひとつであり、猫種として独立したものではありません。
ちなみにハチワレ猫は、どの毛色の遺伝子が強く出るかで性格が異なります。たとえば、黒猫の遺伝子が濃い場合は人懐っこい猫に、白の場合は繊細になる、という具合です。また、キジトラ優勢であれば警戒心が強く、茶トラが優位になれば甘えん坊になる傾向があるようです。
興味のある方は、身近なハチワレ猫の性格傾向をよく観察してみると面白いでしょう。
3.必ず体の上部に差し色が入る
ハチワレ猫の模様には、遺伝子上のルールがあります。それは、必ず体の上部に差し色が入ることです。
よく「上からソースをかけた感じ」と表現されるのですが、八の字模様が白くなることはありません。皆同様に、何らかの柄や色が額のトレードマークになるのです。
余談ですが、『靴下猫』と呼ばれる猫がいますが、その猫の足元が、「靴下」と呼ばれるように必ず白くなることと同じ原理です。
4.純血種にも「ハチワレ猫」がいる
ハチワレ猫のチャームポイントであるハチワレ模様を持つ猫は、実は純血種の中にも潜んでいます。
中でも有名どころは「ラグドール」でしょうか。「バイカラー」とも呼ばれ、白を基調とした被毛に茶系の被毛が被さっています。
その他にも、マンチカンやスコティッシュフォールドなどでもハチワレ模様が見られます。
5.英語圏では「タキシード」と呼ばれている
英語圏においてハチワレ猫は、『タキシードキャット』や『バイカラーキャット』と呼ばれています。
理由は、先ほど紹介した模様の入り具合により、タキシードを着ているように見えるからです。英語圏では漢字が用いられないため、着眼点が異なるのです。
とはいえ、国内外を問わず人気が高まっている某アニメの登場人物がハチワレ猫風であることから、今後は「Hachiwrechan」として名を馳せるかもしれませんね。
まとめ
今回は、「ハチワレ猫」にまつわる豆知識をご紹介しました。
「ハチワレ猫」は猫種ではなく、あくまでも「模様の呼称」であることも含め、今回の記事内容でよりハチワレ猫に詳しくなれたのではないでしょうか。
最後にもうひとつ、ハチワレ猫の謎を解き明かしておきましょう。
巷では、「賢い派」と「天然派」に分かれると言われているハチワレ猫。どの毛色傾向が強くなるかによって、こちらの特徴も分かれてきそうです。
ある意味、無限の可能性を秘めたハチワレ猫なので、もしご縁があれば、その子なりの個性を尊重してあげたいものです。