『危険を察知した猫』に見られる3つの行動 通院や訪問者、地震…パターン別に解説

『危険を察知した猫』に見られる3つの行動 通院や訪問者、地震…パターン別に解説

猫はペットでありながら、野生動物の一面も持ちあわせています。狩猟本能と同様に、危機管理能力も優秀です。危険な状況とわかったとたん、すぐに避難行動に出ます。今回は、その際の代表的なものを3つ紹介します。災害時の緊張や不安を和らげる対処法もあわせて読んでみてください。

1.一目散に逃げる

逃げる猫

猫は、鋭い観察力をもとに、日頃から飼い主さんの行動パターンを熟知しています。「異変」を察知するなんてお手のもの。

たとえば、病院へ連れて行こうとしたり、嫌いなシャンプーを始めようとしたり、いつもと違う飼い主さんの行動に直面すると、「確保」されてしまう前に、さっさと逃亡します。

猫にとって逃げる行為は、ある意味、積極的な判断です。外敵を常に警戒していた野生時代の習性なのでしょう。戦わずに逃げ去ることで、自分の身を守ります。

いわば、過酷な世界を生き抜くための心得です。「逃げるが勝ち」は、猫にこそ当てはまるフレーズかもしれません。

2.狭いところに隠れる

隠れる猫

見知らぬ来訪者も、デリケートな猫からすると、かなり「ピンチ」です。多くの猫はもともと変化を好みません。日常をかき乱される想定外の出来事が大の苦手。いつもと変わらない平穏な状況こそ愛します。

知らない人が姿を見せると、たちまち逃げ出し、ベッドなどの物陰に隠れたがります。狭くて暗いところは、猫の安全基地です。人間や他の動物も間単には手が届きません。野生の現場でも、岩穴や樹上などで身を潜め、安全を確保していました。

安心できるまで、狭くて暗いところでじっと見守るのが猫のやり方です。たとえば、エアコンの設置作業が終わって、業者さんが帰ると、「怖かったー」と安心してようやく表に出てきます。

3.そわそわと落ち着かない

毛布にくるまる猫

地震の際に猫が陥りやすいのは、落ち着きがなくなることです。1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災を例に挙げると、当該エリアで飼われていた猫の何割かが地震発生前に「異常行動」を起こしていたことがわかっています。

落ち着きがなくなるほかに、興奮したり、怯えたり、大声で鳴いたり。明らかに通常時にはない行動ばかりです。

一説では、猫の地震予知能力の可能性が指摘されています。なぜかと言うと、猫は、優れた聴覚によって、地震波のうち、S波より先に伝わるP波をいち早く感知できるからです。そのため、人間が実際に揺れを感じる前に素早く避難します。

ただし、猫の地震予知能力はあくまで仮説であり、はっきりしたことはまだ解明されていません。

地震がおさまった後も、愛猫が怖がっていたら、安全確保を第一に、柔らかいタオルで身体を包み込んだり、抱っこしてあげたり、安心してもらえるように対処してください。また、隠れる場所をつくることは、平素の緊張時にも有効です。

まとめ

怖がっている猫

みなさんも日頃から愛猫の勘の鋭さには感心していることでしょう。なかでも、危機に対する反応の早さは見事なほどで、異変を感じ取った瞬間、逃亡、隠遁を企てます。どれも命のリスクと隣り合わせだった野生時代の名残です。

特に、災害時では、愛猫のパニックは無視できない問題です。飼い主さん自身も大変ですが、なるべく落ち着いて、愛猫の不安や緊張をケアしてあげてください。

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