猫の『常同行動』って何?愛猫がストレスの限界を迎えているサインかも

猫の『常同行動』って何?愛猫がストレスの限界を迎えているサインかも

猫の行動には、私たちが気づかないような小さなサインがたくさん隠れています。その中でも特に注意が必要なのが「常同行動」というものです。この記事では、猫の『常同行動』について詳しく説明します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

常同行動の特徴と具体例

猫の毛づくろい

「常同行動」とは、同じ行動を何度も繰り返すことを指します。例えば、猫がずっと同じ場所をぐるぐる回ったり、過剰に毛づくろいをしたりするのは、もしかすると常同行動かもしれません。

猫がどのような行動を繰り返すかによって、ストレスのサインを読み取ることができます。ここでは常同行動の具体例を見ていきましょう。

過剰な毛づくろい

猫は通常、毛づくろいをする生き物ですが、それが過剰になると問題です。毛が抜けてしまったり、皮膚に傷ができたりするほど毛づくろいをしている場合、それは常同行動のひとつと考えられます。

同じ場所をぐるぐる回る

猫が同じ場所を何度もぐるぐる回る行動も、常同行動のひとつです。特に狭い場所でこれを繰り返す場合、ストレスが原因であることが多いです。

壁や床を繰り返し舐める

壁や床を舐め続ける行動も見逃せません。これは猫が何かに執着しているサインであり、ストレスや不安から来ている可能性があります。

常同行動が示すストレスの原因

引っ越し中の猫

猫が常同行動を示すとき、その背後にはさまざまなストレスの原因が考えられます。
ここでは、猫がストレスを感じる主な原因について説明します。

環境の変化

猫は環境の変化に敏感な動物です。引っ越し、新しい家族やペットの追加、大規模な模様替えなど、日常環境が大きく変わると猫は不安を感じることがあります。

飼い主との関係

猫は飼い主との関係にも大きく影響されます。飼い主が忙しくなり、猫と過ごす時間が減ったり、急に優しさや関心が減ったりすると、猫は寂しさや不安を感じるでしょう。

常同行動への対処法

キャットタワーの猫

猫の常同行動に気づいたら、早めに対処することが大切です。ここでは、常同行動に対する具体的な対処法を紹介します。

環境の改善

猫の生活環境を見直し、ストレスを軽減するための改善を行いましょう。

猫は安心できる隠れ場所を必要とします。キャットタワーやクローゼットの一部など、猫が安心して過ごせる場所を用意してあげましょう。

また、環境の急激な変化を避け、日常のルーティンを守ることが重要です。新しい家具を導入する場合や引っ越しの際には、少しずつ慣れさせるようにしましょう。

ストレス軽減のための遊びや運動

遊びや運動は、猫のストレスを軽減するために非常に効果的です。

例えば、猫の狩猟本能を刺激するおもちゃを使って遊んであげましょう。レーザーポインターやフェザー付きのおもちゃなどが効果的です。

また、飼い主と一緒に遊ぶことで、猫との絆を深めると同時に、ストレスも軽減されます。毎日少しの時間を割いて、猫と一緒に遊んであげましょう。

専門家への相談

常同行動が改善しない場合は、専門家に相談することをお勧めします。

まずは獣医師に相談し、健康状態を確認してもらいましょう。健康上の問題が原因である場合、それに対する治療が必要です。

獣医師の診察結果に問題がない場合、動物行動学の専門家に相談するのも一つの方法です。専門家のアドバイスを受けながら、猫の行動を改善するための具体的なプランを立てることができます。

まとめ

リラックスした猫

猫の常同行動はストレスや不安のサインであり、早期に対応することで猫の健康を守ることができます。

環境の改善や適切なケア、専門家の助けを借りることで、猫が安心して過ごせる環境を整えましょう。

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