猫のいる場所で『消臭剤』を使っても大丈夫? 使ってはいけないタイプや選ぶ際のポイント

猫のいる場所で『消臭剤』を使っても大丈夫? 使ってはいけないタイプや選ぶ際のポイント

今や香りや消臭効果に至るまで、「消臭剤」のバリエーションはとても豊富ですよね。しかし、この「消臭剤」は、猫と暮らしていても、猫の生活圏であっても使えるものなのでしょうか。そこで今回は、猫のいる場所で「消臭剤」を安全に使うためのポイントを解説いたします!

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫がいる空間で使える「消臭剤」を選ぶ際のポイント

スプレータイプの消臭剤

猫がいると消臭剤の使用に抵抗があるものの、やはりお部屋のにおいは気になるものですよね。

そこで今回は、猫がいる空間でも使える消臭剤のタイプやNGなタイプなど、選ぶ際のポイントについて詳しく解説いたします!

置き型タイプなら安心

置き型タイプであれば中身を舐めてしまうリスクが少ないため、比較的安全です。

とはいえ床に直置きするのではなく、棚の上やちょっとした隙間に置くことをおすすめします。

ちなみに、ペット用の記載があるものであれば尚安心です。ただし、猫の場合アロマオイルへの反応が強く現れる場合もあるため、きちんと猫用のものであることが大切です。

ノンアルコールであればスプレータイプもOK

猫は特別な事情(トイレに対する不満や泌尿器系の病気)を除いて粗相をするのは稀です。しかしながら、やはり猫トイレ周辺の臭いは気になりますよね。

そういう場面で役立つのが、スプレータイプの消臭剤です。ノンアルコールタイプであれば、猫がいる空間の床に直接吹きかけて掃除をしても大丈夫。オーガニックのものであればより安心して使えるでしょう。

ただし、アロマ成分が含まれるものはNGです。猫は犬とは異なり、仮にペット用のものでも体に害を及ぼす危険性のあるエッセンシャルオイルの成分が存在するからです。

購入する際は、成分表示をよく確認するように心がけてください。

「無香料」または「微香タイプ」を選ぶ

香りの強さを選ぶ際は、無香料もしくは微香タイプに留めておいてください。

猫は嗅覚が優れているので、人間が心地よいと感じる香りでも(匂いがキツイ…)と感じてしまう可能性があるからです。

また、仮に微香タイプであっても猫トイレの隣に置くことは控えるべきです。においに対して不満を持つとトイレを避けるようになってしまいます。

これが後々、膀胱炎や尿路結石などの病気を招き、最悪の場合は命に関わる自体に発展する恐れがあります。

どうしても消臭剤を置きたい場合は、必ず無香料を選びましょう。

「消臭剤を置かない」という選択肢も

こまめなトイレ掃除

動物がいるご家庭は生活臭が強くなると思われがちですが、猫の場合はきちんと対策しておけば臭わない空間を実現することができます。

というのも、猫自身は体臭も口臭もほとんどなく、一緒にいるだけでは空気が臭くなることはありません。

ひとつだけ臭うポイントがあるとすれば、トイレです。猫は純粋な肉食動物であることから、特に便臭が強くなりやすい傾向にあります、

しかしこれも、こまめに排泄物を除去する・毛玉対応の食事を取り入れるなどの工夫をすれば防ぐことができます。

トイレ本体も、月に一度掃除するように心がければ不快な臭いは残りません。そのため「いっそのこと消臭剤は置かない」という選択肢もありかもしれません。

まとめ

消臭剤に近寄る猫

猫がいる空間でも、タイプや成分によっては安全に消臭剤を使用することができます。

特におすすめなのが置き型タイプで、その中でも『ペット用』アロマのものに関しては『猫用』の記載のあるものであれば安心です。

掃除をする際に消臭スプレーを使用する場合は、ミストタイプであれば比較的安全です。やはりペット対応のものであれば、使える範囲も増えてきます。

香りが強いものやアロマ成分が含まれたものは避けるようにしてください。猫が体調を崩したり、日常生活に支障をきたす恐れがあるからです。

このポイントさえ押さえてしまえば、むしろ消臭剤の使用を最低限にできる可能性が高いです。

ご家庭での飼育方法やご家族の匂いへの感じ方によってはあらゆるリスクを回避する意味でも、いっそのこと使わない、という選択もありかもしれません。

大前提として、猫に有害なものは避けて、どちらにとってもメリットがあるものを上手に活用しみてください。

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