猫が口にすると『死に直結しかねない危険物』4つ 食材、電池…ついうっかりではすまされない

猫が口にすると『死に直結しかねない危険物』4つ 食材、電池…ついうっかりではすまされない

好奇心旺盛な猫は、家の中にある色々な物に興味を持ちます。好奇心自体は悪いことではありませんが、その対象によっては、猫の命を危険にさらしてしまう可能性があります。そこで今回は、猫が口にすると「死に直結しかねない危険物」について解説します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.ダークチョコレート

猫とチョコレートケーキ

チョコレートは、猫が口にすると中毒症状を引き起こす非常に危険な食べ物です。

チョコレートには、原料のカカオに含まれている「テオブロミン」という成分が猫の心臓や中枢神経系に悪影響を与えます。

とくに、カカオの含有率が多いチョコレートほど危険なため、少量の摂取でも嘔吐や下痢、痙攣などの症状がみられ、場合によっては体への過度な負担によって死に至ることもあります。

そのため、ダークチョコレートはとくに注意が必要です。

ダークチョコレートは家庭でも健康目的で食べることも多いため、厳重な管理を徹底しましょう。

2.小型電池

電池

小型電池は転がりやすく、猫が口に加えやすい形のため、猫が遊びながら誤飲してしまうケースがあります。

猫が誤って飲み込むと、胃酸に反応して電池から強力な化学物質が溶け出てしまい、胃粘膜を損傷します。最悪の場合、胃壁が貫通して内臓にダメージを与え命に関わります。さらに、電池が腸内で詰まると、消化器官を物理的に傷つけたり、持続的な腸閉塞によって命を落とするリスクもあるでしょう。

対策としては、電池交換はなるべく猫のいないところで行ったり電池がとれやすい物は置きっぱなしにしないことが大切です。使用前や使用済み電池の保管場所にも十分に注意をしましょう。

3.画びょうや針

糸と針

画びょうや針のような鋭利な物体を猫が誤って飲み込むと、口の中だけでなく、消化管や胃腸に深刻な損傷をもたらすことがあります。

とくに、糸がついた針は猫が興味をもちやすく、糸を口に入れてしまうと舌に絡まって吐き出すことができず、針ごと飲んでしまうことがあります。

画鋲や針を猫が誤飲した場合は、すぐに動物病院で診察を受けさせましょう。内視鏡があれば内視鏡で摘出を行うことが多いですが、場合によっては、外科的な処置が必要になることも。

ご家庭で画びょうや針を使わなくてはいけないときは、猫にイタズラされないように充分に気をつけて、置き場所にも細心の注意を払いましょう。

特に縫い針は、面倒でも毎度糸を外すことをお勧めします。

4.ジョイントマット

ジョイントマットのある部屋

小さいお子さんのいるご家庭などで取り入れることの多いジョイントマットですが、猫にとって危険物になることがあります。

たとえば、猫がマットの角を噛んでちぎったり爪を引っ掛けたりすると、欠片などを誤飲しやすくなります。弾力性のあるジョイントマットは、食道や腸に隙間なく詰まることがあるため、閉塞を非常に引き起こしやすいです。

ジョイントマットなど食べ物でないものを飲み込むことは想像しづらいかもしれませんが、ジョイントマットやサンダルのような素材は猫にとって噛み心地が良いのか、誤飲するケースが後を絶ちません。

誤飲したマットを吐きだしたり排泄できなければ、猫の命に関わる緊急事態ですので、速やかに獣医師の診察と処置が必要です。

ジョイントマットは損傷しやすく危険なため、猫のいるご家庭ではジョイントマットの使用は避け、猫にとって安全性の高い敷物を選びましょう。

まとめ

舌を出す猫

今回は、猫が口にすると「死に直結しかねない危険物」について解説しました。

猫の安全を確保するためには、まずは危険物を猫の手の届かない場所に保管することが重要です。

また、猫が危険物を誤飲した場合に備えて、夜間などでも救急対応してもらえる動物病院の連絡先を、いつでもすぐに見つけられる場所に保存しておきましょう。

完全室内飼いが一般的になった現代では、室内の管理が猫の寿命に直結することもあります。愛猫の安全と健康を守るためにも、猫にとっての危険物の管理は徹底していきたいですね。

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