1.抱っこOK!「ラグドール」
ラグドールは、アメリカ原産の猫種で、1960年代に誕生しました。名前の由来は、ズバリ、「ぬいぐるみ」です。呼び名の通り、抱っこ好きの猫として知られ、性格も穏やか。人懐っこく、飼い主さんに従順で、初めてでも飼いやすい猫です。
ダブルコートの被毛は、指通りなめらかで、「フワもこ」レベルも満点です。生まれつきは白猫のような色合いですが、成長するにつれ、シール(焦げ茶色)やブルーグレー、レッドブラウンなどのポイントカラーが出てきます。
大型種らしくがっしりした身体つきながらも、品の良いかわいさが際立つのは、きっとラグドールだからでしょう。
他の猫と比べると、狩りに対する関心は薄め。その点もまた、名前に偽りなし、と言えるかもしれません。
2.野生児「サイベリアン」
続いて、紹介するのは、サイベリアンです。もともとロシア北東部に棲息していた猫種で、その名は「シベリア」の英語読みから由来しています。現在に至る品種改良が始まったのは、1980年代に入ってから。
野性味たっぷりの風貌から、手に負えないイタズラ好きかと思いきや、意外に穏和な性格で、飼い主さんに対する従順さも持ち合わせています。猫一倍甘えん坊なところも心憎いポイント。愛情深さゆえに「犬のような」と評されるほどです。
ダブルコート、もしくは、トリプルコートの被毛は、ボリューム感たっぷりで、見た目的にもゴージャスそのものです。極めて優れた身体能力を誇るのは、故郷シベリアの厳しい自然環境をサバイバルしてきたからこそ。飼い主さんにピタリと寄り添う姿は、頼もしいボディーガードのようです。
3.森の子「ノルウェージャンフォレストキャット」
ノルウェージャンフォレストキャットの原産は、今さら説明するまでもないでしょう。かつては、「ワーキングキャット」として、ネズミ退治などで非常に重宝されていた猫です。
性格をひとことで言うと、フレンドリー、かつ、好奇心旺盛。物怖じしないのも持ち味で、たとえば、赤ちゃんなどの幼い子供(人間)にちょっかいを出されても動じません。
「しょうがいないなぁ…」という感じで、じっと耐えます。同居猫や他のペットとも仲良くできる、独特のおおらかさが魅力的です。
寒冷地出身ゆえにダブルコートで、被毛量はまさに「フォレスト」並みです。とりわけ、外見的に目立つのは、いかにも暖かそうなフサフサのしっぽ。大型種ゆえに成長スピードが緩やかで、成熟するまでに3年以上はかかると言われています。大木のようにじっくり育っていく面白さがツボです。
余談ですが、信頼できる飼い主さんにはとことん甘えん坊になります。でっかくて、「フワもこ」の愛猫が痛いほどに甘えてくれる。想像するだけで昇天してしまいます。
4.ひたすらキュートな「ミヌエット」
ミヌエットは、ペルシャとマンチカンの特長を組み合わせた猫種です。誕生したのは、1990年代のアメリカ。当初は、「ナポレオン」(皇帝ナポレオンの身体的特徴にちなんで)と呼ばれていましたが、2015年に現在の名前に改称されました。ミヌエットの意味は、「17~18世紀に流行した舞踏」となっています。
性格的には、マンチカンの活発さとペルシャの甘えん坊ぶりをバランス良くあわせ持っています。親しみやすく、飼い主さんとの触れ合いもウエルカム。
ただ、あまりにかまい過ぎるとそっぽを向いてしまう、猫らしい一面もあります。仲良くするコツは、ほどよい距離感を保つことです。
ブラウンをはじめ、シルバー、レッド、ブルー、ブラックなど、被毛のバリエーションもさまざまです。フワフワのダブルコートは、許されるならずっと触っていたいほどの心地良さ。ちなみに、長毛だけでなく、短毛のミヌエットもいます。
毎日のブラッシングが不可欠!
美しい毛並みを保つためは、毎日のブラッシングが欠かせません。ブラッシングすることで皮膚の血行が促進し、毛ヅヤが良くなると同時に、毛球症、皮膚炎のリスクも減らせます。
スリッカーブラシやコームなどを使って、フサフサ度の高い胸や脇の下、お腹、しっぽなどを丁寧にブラッシングしましょう。
たとえば、ノルウェージャンフォレストキャットのように、遊ぶことが大好きな猫の場合、適度な運動もストレス解消につながり、健康的な被毛キープするうえでも効果的です。日々のコミュニケーションにもなるので、ぜひいっしょに遊んであげてください。
まとめ
今回は、数ある長毛種の中から4つの猫種を紹介しました。それぞれ独自の個性、魅力があり、短毛猫とは違った存在感があります。
美しい被毛を保つ秘訣は、こまめなブラッシングです。最初のうちは愛猫の様子を確認しながら、少しずつブラッシングに慣れてもらって、自慢の毛並みにさらに磨きをかけてください。