キズついた猫を路上で保護
米国に住む男性が「子供のころに飼っていたペットとそっくりな猫を保護した」とSNSに投稿し、人々の話題になっています。
この男性は、ニュージャージー州の大学生Cassius Navarroさん(22歳)です。10年前に亡くした「Not」は、子猫のときに母親が路上で保護し、そのまま大事な家族になった愛猫でした。そのNotにそっくりな茶トラ猫「Greg」を、今度は彼自身が見つけたのです。
「先週の日曜日、教会に行く途中の商店街を車で走っていました。交差点で停まったとき、茶トラ猫が足を引きずって進むのが見えました。最初は暑いからだと思ったのです。例年より暑い夏で、平均気温も32度以上でしたから」
「逃げるかも…と思いながらも車から降りて近づき、手を伸ばすと、その猫は頭を手に押し付けてきました。抱き上げると、わたしの胸に体をぴったり寄せてきます。疲労しきっていて、抱かれてほっとした様子でした。獣医に着くまでずっとゴロゴロ喉を鳴らしていましたね」
愛猫とそっくりな猫
どうもこの猫は車にひかれてケガをしたようです。肩と肘の骨が折れていて、手首は完全に内側に曲がってしまっています。獣医からは、今後2週間かけて体重を増やしたあと、折れた前足を切断するよう勧められました。
今回の状況は、子供時代の愛猫Notの場合とよく似ています。
「母がまだ20代前半で、夜間に看護学校から車で帰宅中のときでした。道端で丸くなって震えている子猫を見つけ、車を停めて保護し家に連れて帰ったのです。母もわたしも、茶トラ猫には目がないのでしょうね」というCassiusさんです。
Gregのやせた体と疲労し切ったまなざしは、当時のNotを思い出させてくれました。というのも、2匹の顔の模様や白い胸の毛、足元の靴下のような白い色は本当にそっくりなのです。
「性格も似ています。控えめで、いつもベッドの端っこに座っていますね。Gregはやさしい性格ですよ。これまで大変な経験をしてきたことでしょうが、信じられないほどわたしを信頼してくれています。それにこの猫の回復力は、すばらしいのです」
Notは家族がディズニーワールドへ旅行していたときに亡くなり、餌やりに来た祖母が亡骸を発見しました。
「そのときはショックでしたね。ずっと家族だったNotの死によって、心の中にぽっかりと大きな穴が開いてしまったのです」
ネット民から多くのコメントが
彼の投稿に、Reddit上では1万3000人が「いいね」をつけています。そして多くの人々が2匹の猫の「類似性」に驚いているようです。
寄せられたコメントをご紹介しましょう。
「完璧なほどそっくりだ」「猫がもつという9つの命を使って、お気に入りの家族とふたたび一緒に暮らそうとしたのかもしれない」「今日読んだ中で、一番美しい話です」「コーヒーを飲みながら泣いてしまいました。なんてすてきな体験なのでしょう」
Cassiusさん自身も「(コメントを読んで)涙が出てきました」と返信しています。
今後、愛情をたっぷり注がれたGregが、順調に回復していくことを願いたいですね。