猫がくんくん『お尻のニオイをかぐ』2つのワケ 猫同士の“臭”活でわかること

猫がくんくん『お尻のニオイをかぐ』2つのワケ 猫同士の“臭”活でわかること

猫を観察していると、ときどき他の猫のお尻をくんくんとかぐ仕草をします。その仕草には、どのような理由が存在しているのでしょうか。そこで今回は、猫がくんくん「お尻のニオイをかぐ」ワケについて詳しく解説します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.挨拶したいから

仲間の猫のお尻のニオイをかぐ猫

猫が他猫のお尻のニオイをかぐワケとしてまず挙げられるのが、挨拶の意味を込めた仕草であるケースです。最初に鼻と鼻同士をくっつけた後に、お互いのお尻のニオイをかぐ場合にはこのケースが該当します。

猫のお尻からかげるニオイからは、その猫に関する情報が得られます。お尻のニオイをかぐことで、「その子がどんな子なのか」という自己紹介や挨拶を交わしているのです。

人間からするとちょっぴりシュールな挨拶に見えてしまいますが、お互いの健康状態を確認するために行っていると考えると、とても大切な仕草といえます。

2.発情期のチェック

窓を見ている2匹の猫

猫のお尻からは発情期に関する情報も得られます。

メスの場合、お尻のニオイから発情期になっているかどうかを判断する性フェロモンが分泌されます。そのため、オス猫の多くはメス猫のお尻のニオイを頻繁にかごうとするそうです。

一見怪しい仕草ではありますが、オス猫にとっては真剣そのものですのでご安心ください。

猫が「お尻のニオイをかぐ」ときのルール

仲間の猫のお尻のニオイを嗅ぐ猫

実は、猫が「お尻のニオイをかぐ」ときには、あるルールが存在します。

それは、『立場が上の猫が先に、相手のお尻のニオイをかぐ』ということ。猫が自分のお尻のニオイを相手にかがせるとき、必然的に無防備な状態となってしまいます。そのため、猫がお尻のニオイを嗅がせるのは、立場が下のものから先、というのが猫界の決まりです。

また、嫌がっている猫相手や突然お尻のニオイをかいでしまう行為も、猫界ではルール違反です。ルールを破った猫は、お尻のニオイを嗅ごうとした相手に怒られてしまいます。人間同様、猫の世界においても、マナーやルールは大切なのです。

まとめ

お尻のニオイを嗅がれれいる猫

猫同士がお尻のニオイをかぎ合う光景は見ていて微笑ましいものですが、当の本人たちにとっては意味がある大事な行為です。挨拶や発情期の有無などを把握するために欠かせない行動といえます。

一緒に暮らしている猫同士がお互いのお尻のニオイを嗅ぎ合っているとき、今回の記事を参考に、どんな理由で嗅いでいるのか推測してみてください。

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