猫に『氷』をあげていい?暑さ対策で与える際に気をつけるべき4つのこと

猫に『氷』をあげていい?暑さ対策で与える際に気をつけるべき4つのこと

私たち人間は夏の暑さを乗り切るために、「氷」で涼しくなりたいと思うことがありますよね。しかし、猫はどうでしょうか。猫の暑さ対策に、猫に氷を与えても大丈夫なのでしょうか。そこで今回は、暑さ対策で猫に「氷」を与える際に気をつけるべきことについて解説します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫に「氷」をあげていい?

グラスの水を飲もうとする猫

暑い時期になると、飲み物に氷を入れたり、かき氷を食べたくなりますよね。自分が氷で涼を取ることができれば、愛猫にも…と思うこともあるのではないでしょうか。

では、猫に氷を与えても大丈夫なのでしょうか。

結論を先にお伝えすると、猫に「氷」を与えても大丈夫ですが、与える際には注意が必要です。

猫の夏の暑さ対策として氷を活用することで、猫の水を飲む量を増やすことができたり、涼しさを感じてもらえたりすることができるでしょう。しかし、体調など気をつけるべきこともあります。

また、せっかく氷を用意しても、一切興味を持たずに近づかない猫もいるかもしれませんので、無理に与える必要はありません。

しかし、もし暑さ対策として猫に氷を与えたい場合は、注意すべきポイントをきちんと確認した上で適切に与えるように配慮する必要があります。

猫に暑さ対策で「氷」を与えるときの注意点

氷をなめる猫

では、暑さ対策として猫に「氷」を与える場合には、どのような点に注意すべきなのでしょうか。

1.水で濡らしてから与える

冷凍庫から出したばかりの氷を濡れた手や舌で触ると、張り付いてしまいますよね。これは、氷の表面の水分が冷やされ凍るときに、接着剤のように手や舌をくっつけて凍ってしまうためです。

つまり、猫が氷をなめたときにも、同じように舌が氷に張り付いてしまうおそれがあるのです。舌から氷が取れなくなった猫がパニックを起こしたり、張り付いた舌の部分にケガをする可能性もあります。

そのため、猫の舌に氷が張り付かないようにするために、先に氷を水にくぐらせてから与えたり、少し溶かしてから与えるようにしましょう。

2.与えすぎない

猫が氷を摂りすぎると、胃腸が冷えて体調を崩してしまう可能性があります。

猫に与える氷の量は、小さめのものを1~2個くらいにし、猫が氷を食べすぎたりなめすぎたりしないようにしましょう。

直接手で与えず、飲み水の容器に浮かべたり、お皿に入れたりして与えます。氷を口にせず、前足で触って遊ぶだけの猫もいます。

3.猫の体調を観察する

猫によっては、冷たいものを摂ることでお腹を壊して下痢や嘔吐をしてしまう場合があります。

胃腸が冷えて食欲が落ちることもあるので、猫に氷を与えた後は体調の変化がないか観察をしましょう。下痢、嘔吐、食欲不振が続く場合は動物病院を受診しましょう。

4.かき氷、アイスクリームは与えない

同じ氷ですが、シロップをかけたかき氷や、シャーベット、アイスクリームは猫に与えないようにしましょう。

肥満の原因になったり、ぶどうやチョコレートなどが含まれていると猫が中毒を起こす場合があります。

まとめ

積まれた氷を見る猫

今回は、暑さ対策で猫に「氷」を与える際に気をつけるべきことについて解説しました。

猫に氷を与える場合は、舌に張り付かないように工夫をしましょう。

また、猫が体を冷やし過ぎないように、一度に与える量は少量にします。

暑いからと言って猫に氷を絶対に与えなければならないというわけではありません。氷を与えたら、その後の猫の体調の変化に注意しましょう。

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