猫の『目ヤニ』は病気のサイン?考えられる7つの原因と対処法

猫の『目ヤニ』は病気のサイン?考えられる7つの原因と対処法

猫が眠りから覚めたとき、人間と同じように「目ヤニ」が出るときがあります。少量であれば問題ありませんが、目が開かなくなるくらい大量に出ていたり、普段と違う目ヤニが出ている場合は何らかの病気のサインかもしれません。本記事では猫の「目ヤニ」から考えられる病気について解説していきます。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の「目ヤニ」が出る7つの原因

目をふかれる猫

1.ホコリや異物

猫の目から出る老廃物やホコリなどの異物が混ざって「目ヤニ」として排出されます。

少量の目ヤニが出るのは生理現象であり、特に気にする必要はありません。健康な目ヤニは白や茶色、赤茶色をしています。

しかし、目ヤニの量が多いときや、粘り気がある、色が緑などいつもと違う色をしているといった場合は別の病気を発症している可能性があります。目に異常があったり、体調に異変があるときは動物病院を受診しましょう。

2.結膜炎

まぶたの裏側にある「結膜」という粘膜に炎症が起きた場合に発症する病気です。

結膜炎になる原因はさまざまで、ウイルスなどの感染症や花粉などのアレルギー、異物による傷などがあります。

結膜炎にかかると目ヤニが出るだけでなく、充血やかゆみ、痛みが出てしまうこともあります。重症化するとまぶたが腫れあがり目が開かなくなることもあるので注意しましょう。

3.角膜炎

目の表面を覆う「角膜」が炎症を起こすことで目ヤニが出てしまうことがあります。

ケンカをして目を怪我したときや、何かにぶつかって傷を負ったときなどに発症します。角膜炎は痛みを伴うので、しきりに目を気にしていたり、何度もまばたきをすると言った仕草が見られた場合は獣医師に相談するようにしましょう。

4.猫風邪

猫風邪によってウイルス感染症を引き起こし、結膜炎にかかることで目ヤニが出ます。くしゃみや鼻水といった人間の風邪のような症状が出るのが特徴です。

ワクチンの接種で予防することができるので、定期的に接種するようにしましょう。

5.鼻炎

目と鼻は「鼻涙管(びるいかん)」でつながっているため、鼻炎によって涙がうまく流れずに目からあふれてしまうことがあります。その結果目ヤニが増えてしまうようです。

6.ブドウ膜炎

猫の目の中には「ブドウ膜」というものがあり、その膜が炎症を起こしてしまう病気です。

感染症から発症するケースが多く、重症化すると白内障などの全身疾患になる危険性のある病気です。

目ヤニだけでなく充血や腫れ、目の中の濁りといった症状が出る場合があるので、目に異変を感じた時はすぐに動物病院へ連れていきましょう。

7.アレルギー

花粉やハウスダストによるアレルギーによって結膜炎や鼻炎を発症し、目やにが出てしまうことがあります。

アレルギーの原因を取り除いて解消してあげるようにしましょう。

猫に「目ヤニ」が付いているときの対処法

目薬を差す女性

猫に目ヤニが付いている場合、湿らせたガーゼやコットンなどを使って優しく拭き取るようにしましょう。

このとき、ごしごしと強くこすってしまうと目の周りを傷つけてしまう恐れがあるので気を付けてください。嫌がる場合は少しずつ様子を見ながら取ってあげましょう。

病院から目薬を処方されているときは、決められた回数を守って点眼するようにしてください。

目薬を差すときは、猫が暴れて動かないように軽く足の間で挟むようにします。

優しく猫のまぶたを開き、目に触れないように気を付けながら目薬を差してください。このとき、猫の視界に入らないように前からではなく後ろから目薬を持ってくると差しやすくなります。

慣れるまでは大変かもしれませんが、なるべく早く点眼できるようにしてあげて下さい。

まとめ

目ヤニを拭かれる猫

猫の目ヤニには生理現象で出るものと、病気やアレルギーが原因で出るものがあります。

注意すべきなのは、

  • 黄色や緑色
  • 血が混じっている

といった目ヤニです。

これらの目ヤニが付いているようなら、獣医師に相談するようにしましょう。

特に子猫の場合、免疫力が低く感染症にかかりやすい状態です。症状が悪化する前に動物病院を受診してください。

また、場合によっては人にもかかる可能性もあるためケアをした後に良く手を洗うようにしましょう。

目ヤニも猫の健康を測る大切なバロメーターなので、しっかりと確認するようにしていきましょうね。

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