1.接触頻度が高い
「好きな家族とは一緒にいたい」という気持ちは猫も同じです。接触頻度の高い人ほど、家族の中でも猫に好かれています。
どこに行っても後ろをついてきたり、座ったとたんにヒザに乗ったりするのは、信頼しているその人に自分を認めてもらい、愛情を注いでもらいたいからです。
たとえば、毎日同じ人から撫でられたりすると、その人間を最も身近で大切な存在とみなすようになります。
逆に、一度も触れ合ったことがない人は、猫から警戒される可能性が高くなります。毎日食事を与えても懐いてもらえない人がいるのはこのためです。
猫からの評価を上げたい場合は、できる限り接触する機会を設けることが重要です。ただし、猫から寄ってこないうちに接触しようとするのは逆効果です。
2.顔を見つめてくる
愛猫が飼い主の顔をじっと見つめるのは、呼びかけの行動です。
猫のコミュニケーションでは、視線を合わせることは挑発につながるため、猫同士では見つめ合うことを避けています。
しかし、身近な相手(母猫や兄弟猫、飼い主など)には、顔を見つめることで気持ちを伝えようとするのです。
たとえば、食事の時間や遊びたいとき、甘えたいときに、猫は飼い主の顔を見つめることが多くなります。視線で呼びかけることで、飼い主が要求を理解してくれると知っているからです。
頻繁に猫から見つめられる人は、家族の中でもかなり上位に位置づけられているでしょう。もし、猫に見られていることに気付いたら、無視せず返答すると愛猫からの好感度もアップするでしょう。
3.鳴き声で話してくる
人間同士が微妙な言い方で気持ちを伝えるように、猫も同じように鳴き声によってコミュニケーションすることがあります。
猫が家族の決まった人に対してだけ、よく鳴いたり特定の鳴き方をしたりする場合、その人が猫にとって特別な相手かもしれません。
これは、子猫の時に母猫に対して鳴いて要求を伝えることから、家族の中で自分の要求に応えられる人を選んで鳴いているのです。
たとえば、お気に入りのおもちゃで遊んでほしいとき、最初にお母さんに鳴いて、ダメなら子供に鳴いてみる。それでもわかってもらえなかったら、お父さんに鳴いてみるといった具合です。
鳴いて訴える順番が、まさにランク付けといえそうです。猫が鳴いてきたら、正確な要求をくみ取れるようにしておくと、ランクアップできそうです。
4.身体を舐めてくる
ランキングの上位者になると、間違いなく猫から舐めてもらえるようになります。
子猫は母猫から舐めてもらうことで愛情表現の方法を学ぶため、人に飼われるようになっても、相手を舐めることを愛情表現としているのです。これをアログルーミングといいます。
猫が家族みんなに懐いているように見えても、特定の人しか舐めないことがあります。これは単に「仲良い人」なのか、猫自身が「愛情を注ぎたいと思っている人」なのかの違いです。
たとえば、猫にとって親友のような存在であれば、撫でたときにゴロゴロ喉を鳴らします。一方、積極的に関係を強くしたいと思われていると、撫でたときに猫は一途に舐め返してくれることでしょう。
ただし、飼い主さんのニオイが気になる時も猫は舐めてきます。これは絆を深めるためのアログルーミングとは別ものなのでご注意を。
5.プレゼントをくれる
猫が捕った獲物をプレゼントとして持ってくるのは、家族への愛情のあらわれとしてよく知られています。
野生の猫は、子猫の食料としてだけでなく、獲物の仕留め方などの狩猟の技術を教えるために自分が捕まえた獲物を持って帰ります。
そして、室内飼いになった現代の猫にもこの本能が残っています。飼い猫たちは、獲物を獲得する機会や必要性がないため、代わりにお気に入りのおもちゃなどをくわえて持ってくることがあるでしょう。
これは、飼い主を子猫のように大切な存在として評価していることのあらわれです。
もし、おもちゃをもらったときには、ポイポイ片づけるのではなく、しばらくそのおもちゃで遊んであげると、猫の評価もあがるかもしれません。
まとめ
今回は、猫が家族みんなをひそかにランク付けしていると思われる態度を紹介しました。猫は家族の中で従属関係を決めるわけではありませんが、自分の中の信頼度でランキングを付けているのです。
順位は、甘えて寄ってきたり、顔を見てきたりするなど、猫がふだんからしている何気ない行動を、どのくらいの頻度でされているかでわかります。
もし、愛猫のランキング上位になりたい場合は、まず猫と一緒に過ごす時間を多くとることが大切です。猫は接触頻度が高い人を、最も身近で大切な存在とみなす傾向があります。
そして、猫からの甘えたいサインが見られたら、撫でたり遊んだりしましょう。猫の気持ちに寄り添うように、視線や鳴き声などのコミュニケーションを大切にすることも重要です。