1.興味あり!(野次馬として)
たとえば、街で人だかりやちょっとした騒ぎがあると、思わず興味をそそられ、すぐに見に行ってしまう人もいるはずです。
猫も同じで、好奇心から「何だ何だ?」とまるで野次馬のように、トイレ掃除を見学しに来ることがあります。
猫からすれば、人間の行動も不思議そのものです。猫砂を入れ換えたり、トイレシートでまわりを拭いたり、せっせとトイレ掃除する飼い主さんの姿は、きっと関心を惹きつけられるものなのでしょう。
作業中、もし背後から「なかなか手際が良いね」と愛猫に誉められたら、それはきっとごはんの催促です。いつものメニューに、お気に入りのおやつの追加も検討してみてください。
2.クリーンチェック!(施設管理者として)
みなさんもご承知の通り、猫はとてもキレイ好きです。一生の大半を費やすほどの毛づくろいで毎日、身体を清潔に保ちます。
自分の身体だけでなく、普段よく使うトイレの清潔感もまた同じように重要です。「これぐらいなら大目に見よう」という気持ちなんて起こりません。
個体差はあるにせよ、猫のケッペキぶりは本当に筋金入りです。汚れが気になると、膀胱炎になってしまうまでトイレを我慢することさえあります。
以上のことから、愛猫のクセの強い視線は、トイレの施設管理者として、ちゃんとキレイに清掃できているか、ひと通りチェックしている、と考えられます。もしその後、使うそぶりを見せなかったら、「やり直し」の判定結果が出たと思ってください。
数々の厳しいチェック項目をクリアすると、清掃後、愛猫から「たいへんよくできました」の肉球スタンプを押してもらえます。何個か貯まると、そのうち素敵なことが起こるかもしれません。
3.見張っています!(警備員として)
猫がうんちやおしっこに砂をかけるのは、自分の匂いを消すためです。野生の世界では、匂いが残っていると、天敵に襲われるリスクが高くなります。大昔から続く本能的な行動は、イエネコになってからも変わりません。
縄張り意識の強い猫にとって、トイレはテリトリーの中でも最上位に入る場所です。できることなら、そっとしておいて欲しいのが素直な気持ち。たとえ信頼する飼い主さんであっても、ガサガサいじられたら、たまったものではありません。猫の中では、異変=危険というイメージなので、ストレスそのものです。
後ろからやけにクールな視線を感じたら、「お手を触れないでください」という無言の圧力かもしれません。愛猫の気分は、国宝級の美術品を守るコワモテ警備員。忠告に従わないでいると、猫パンチで一撃後、ただちに取り押さえられます。ご注意ください。
まとめ
トイレ掃除中、ふと振り返ってしまうほど、愛猫の視線ビームは強烈です。果たしてその行動の真意とは?
今回は、好奇心、クリーンチェック、縄張り意識の3つのポイントから、愛猫の意味ありげな視線について考えてみました。
もちろん、猫になってみなければ、本当のところはわかりませんが、いろいろ想像できるのも猫飼いの魅力のひとつです。この一文を愛猫の不思議な行動を理解するために役立ててみてください。