猫を喜ばせる『褒め上手』になれる秘策3選
1.優しい声と適切なボディランゲージで褒める
猫は人間の言葉そのものは理解できませんが、その口調や話し方である程度そのときの感情を理解します。
そのため褒める際は、なるべく穏やかにいつもより少し高い声で、ゆっくりと優しく話しかけましょう。
「すごいね」「えらいね」「かわいいね」などの短い言葉を、猫の名前と一緒に使うのもOK。
また言葉だけでなく、適切なボディランゲージも大切です。たとえば猫を見つめながら、ゆっくりとまばたきをすれば、猫の世界では「信頼している」というサインになります。
このように、猫の気持ちがポジティブになる声かけ&仕草でたくさん猫を褒めてあげるといいでしょう。
2.おやつや遊びなど、褒美と一緒に褒める
褒める際におやつや遊びなどの褒美を組み合わせれば、褒められることを快い体験と関連付けることができます。
たとえばトイレを上手に使えたときは、優しく褒めながらお気に入りのおやつをあげたり、あるいは爪とぎを決められた場所でできたら、褒めた後にちょっとした遊び時間を設けるのも効果的です。
ただしおやつは与えすぎに注意!カロリーオーバーや偏った栄養摂取を避けるため、1日のおやつ量の範囲内で調整しましょう。
遊びの場合は、猫が好む遊び方を見つけることが重要ですね。レーザーポインターやくるくる動くおもちゃ、釣り竿型のおもちゃなど、猫の狩猟本能を刺激するものがおすすめです。
3.適切なスキンシップで褒める
猫は気分がいいとき、飼い主に触れられることを喜びます。そのため褒める際は猫の好む場所を優しく撫でてあげて、褒め言葉の効果を高めましょう。
一般的に猫が好む箇所は、頭のてっぺんから首の後ろ、背中、顔周りなどです。これらの部位にはフェロモンを分泌する腺があり、撫でられることで猫は心地よさと安心感を得られるのだとか。
ただし猫によって好みが異なったり、多くの猫はお腹を触られるのを嫌うので、猫の反応を見ながらその猫が心地よいと感じる箇所を見つけましょう。
目を細めたり喉をゴロゴロ鳴らしたりすれば、気持ちよく感じている証拠です。逆に尻尾を振ったり、耳を後ろに倒したりするようであれば、その箇所は避けた方がよいでしょう。
喜んでいる証!猫から返ってくるうれしいサイン
ゴロゴロ音(喉を鳴らす音)
猫が発する「うれしい」音の中で、有名なのがこの「ゴロゴロ」という喉を鳴らす音でしょう。
この音は、子猫が幸せや満足を感じているときに母猫に対して発するもので、人間に例えるなら「幸せのため息」のようなものですね。
また面白いことに、このゴロゴロ音には癒し効果があることが科学的に証明されています。この音の周波数(約25Hz)は、人間の心身をリラックスさせ、ストレス解消を促進する効果があるのだとか。
そのため猫がゴロゴロ音を立てることは、飼い主への「お返し」の意味合いもあると言えるのではないでしょうか。
目を細める・ゆっくりまばたきをする
猫が目を細めたり、見つめながらゆっくりとまばたきをしたりするのは信頼と愛情の表現。
「あなたを信頼している」「あなたの前では安心して弱みを見せられる」というメッセージなのです。
相互の信頼関係を示す大切なサインでもあり、もし褒めた後にこの反応が見られたら、飼い主の言葉が届いたものと考えられます。
尻尾を立てて近づいてくる
尻尾を立てて近づいてくる行動には、「あなたに会えてうれしい」「構ってほしい」というメッセージが込められています。
そのため、もし褒めた後にこの仕草が見られたら、猫が飼い主との交流を求めていると推測できるでしょう。
この時再び優しく褒めながら猫の求めに応じてあげると、より強い絆が育まれます。
顔を近づける・頭突き(バンティング)
猫が飼い主に顔を近づけてきたり、頭や頬をすり寄せてきたりする行動を「ヘッドバンティング」と呼びます。
猫の頬や顎、額には、フェロモンを分泌する腺があるため、この腺に触れることで、相手にフェロモンを付けるのです。
そのためもし褒めた後にこの行動が見られたら、猫が「ありがとう」「あなたは私の大切な家族」というメッセージを発しているのかもしれません。
さらにこの行動には「あなたは私のもの」という所有権の主張も含まれます。言い換えれば「他の誰のものでもない、私だけのあなた」という強い愛着の表現でもあるのです。
寝返りを打つ・お腹を見せる
普段は警戒心が強い猫が、飼い主の前で寝返りを打ってお腹を見せることもあります。これは、猫からの最大レベルの信頼表明です。
というのも猫にとってお腹は最も弱く攻撃されやすい部位なため、よほどの信頼関係がないと見せてくれません。
そのためお腹を見せるという行動には、「あなたを完全に信頼している」「命を預けられる」ほどの安心感があることを示しています。
褒めた後にゴロンとすれば、「嬉しい」「褒めてくれてありがとう」と飼い主に伝えているのかもしれません。
まとめ
猫とのコミュニケーションにおいて、細やかな気配りと日々の積み重ねが不可欠であることは言うまでもありません。
今回ご紹介したテクニックを参考にしつつ、愛猫の個性に寄り添った適切なタイミングや方法を見出し、猫との信頼関係をより強固なものへと育んでいきましょう。