猫が飼い主さんの『手を攻撃』してくるときの3つの理由 やられたときの対処法も解説

猫が飼い主さんの『手を攻撃』してくるときの3つの理由 やられたときの対処法も解説

猫はかわいい反面、ときにバイオレンスな行動に出ることがあります。飼い主さんの手に対する攻撃もそのひとつです。猫が攻撃するのは、何らかの理由があってのこと。間違った対応で愛猫に嫌われてしまう前に、行動の背景についてきちんと理解しておきましょう。

1.やめて!

パンチする猫

みなさんは、嫌な目に遭ったとき、どう対処しますか?その場で怒ったり、無言でスルーしたり、あるいは、腹いせにランチバイキングで大食いしたり、人それぞれでいろいろな反応があるはずです。問題が深刻だった場合、法律的な対応も視野に入ってくることでしょう。

猫は言葉も法律も知りませんから、自分の身体を通して「抗議」の気持ちを表現します。それが、噛んだり、猫パンチしたり、引っ掻いたり、一見すると暴力的な行動になるわけです。

愛猫LOVEな飼い主さんからすると、謀反やクーデター、歴史の教科書的に言えば「一揆」のような、ちょっとショッキングな事件に思えるかもしれません。

嫌なことは猫によって違います。代表的なのは、爪切りをはじめ、歯磨き、ブラッシング、抱っこ、シャンプーなど。身体的な束縛を嫌う猫にとっては、好ましくない習慣です。

もし特定の行為時に攻撃してくる場合、「イヤ!」というサインかもしれません。飼い主さんが振りかざす「正義」に対し、真っ向から反対しています。

イメージで言うと、「ストップ!爪切り!」、「歯磨き反対!」、「ノーモア!抱っこ!」などのプラカードを片手に、同志を引き連れた愛猫が抗議デモしているようなものです。無視して強行すると、ニャーミー・ナイフ、カミツキ戦車、猫パンチロケットが飛んできます。

猫飼い史に残る流血事件を避けるためにも、愛猫の苦手なことは極力やらない、あるいは、要領よくスピーディーに済ませるなどの心得が大切です。

2.つい、興奮のあまり…

子猫が噛みつく

おもちゃで機嫌よく遊んでいるとき、不用意に手を出してしまい、愛猫に引っ掻かれたり、噛まれたりしたことがあるかもしれません。

いったんハンターモードに切り替わると、愛猫のとらえる世界は野生そのものです。転がっていくおもちゃのボールは、敏捷な小動物、上下に動く羽つき猫じゃらしは、飛び立とうとする小鳥。

そんなワイルドな状況では、突然、差し出された飼い主さんの手も「獲物」扱いです。「そこにいたか!」と前足を一閃、場合によっては噛みつかれることもあります。

どんなにかわいくても、愛猫には狩猟本能が残っています。おもちゃ遊びでハイテンションになったときは、逆に飼い主さんが冷静になって、「今、愛猫はさすらいの狩人…」と認識し、不用意に手を出したり、かまったりしないように注意しましょう。

3.もう十分!

噛みつく猫

たとえば、膝の上でやさしく撫でているうちに、急に飼い主さんの手に噛みついたり、猫パンチしたり、果ては身をよじるようにして逃げ出すことがあります。

この突発的な行動は、「愛撫誘発性攻撃行動」と言われ、猫なりの「もう十分!」の意思表示です。猫を初めて飼う人からすると、謎でしかない行動で、「なぜ?どうして?」で頭がいっぱいになるかもしれません。嫌われてしまったと思い込み、ショックを引きずることもあるでしょう。

主な原因は、撫で方がヘタだったり、触って欲しくない場所を触ったり、あるいは、撫でる時間が長過ぎたり、などです。

ごはんでもそうですが、必要量さえ満たせば、猫はあっさりと引き下がります。設定したリミット以上のものは欲しがりません。撫でられるのも同じで、あまりにしつこいと、我が自由を取り戻すために反撃に出ます。それが猫の習性です。

想定外の行動であっても、猫の本性をあらかじめ知っておけば、むやみに動揺せずに落ち着いて対処できます。もし愛撫誘発性行動に出たら、なだめようとしないで、そっとしておいてください。

まとめ

寝転んでパンチする猫

愛猫からの突発的な攻撃…「猫にも反抗期があるの?」と一瞬、思ってしまいそうですが、実は、猫にとっては当たり前の行動です。

手を攻撃されたときは、前後の状況、とりわけ、愛猫のふるまい(たとえば、しっぽを不機嫌そうに振るなど)をしっかり見極め、何が攻撃の引き金になったかを押さえることが重要です。

言うまでもないことですが、たとえ攻撃されても、体罰だけは絶対にNG。嫌なことはなるべく無理強いしない、もしくは、手早く終えるスキルを身につける、攻撃されても過剰に反応しない、など、ゆとりのある対応が必要です。

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