テレビ局の裏口に現れた猫
2024年のイースターの夜、米国フロリダ州パナマビーチにあるテレビ局「Newschannel 7」の営業所の前に、とても人懐っこい猫が現れました。
その夜の当番ニュースキャスターはBarry Lowinさんでした。彼はさっそくスマホで猫の様子を録画したのです。
「局にいたわたしが裏口のほうをのぞくと、白黒猫がうろうろしていました。耳先がカットされていたので、去勢済みだとわかりました」と彼はいいます。
さっそくその場にいたスタッフたちが飼い主探しを始めました。とりあえずこの猫の名前は「Oreo」になりました。
「Oreoには飼い主がいるのは明らかでした。野良ではなく、だれかから愛されていて、ちゃんと自宅のある猫なのです。だからSNSに投稿がないかなど、飼い主探しを始めました」と話すのは、プロデューサーのRyan Almさんです。
みんなはFacebook上に「迷い猫を預かっています」と投稿しただけでなく、Oreoをテレビのニュース番組にも出演させました。
夜のニュース放映後も、引き続きFacebookをチェックしていたスタッフのNeysaさんが、「行方不明になった猫がいる」という情報を見つけ、さっそくこちらの連絡先を公開しました。飼い主から反応があるよう、スタッフみんなは神に祈るような気持ちでした。
一目で愛猫だと判明
「知らない人たちから『テレビ局であなたの猫を預かっているらしいよ』というメッセージがたくさん届き、びっくりしました」というのは、Oreoの飼い主Marilyn Rogersさんです。翌朝さっそく彼女は、不安な気持ちを抱えたままNeysaさんに連絡をしたのです。
「違う猫だったらがっかりするので、あまり期待しないように気持ちを抑えていました。でも写真の猫はうちの猫にそっくりでした」
しかし、心配は無用でした。テレビ局ビルの正面玄関で面会したとき、一目で愛猫だと確信したといいます。
「車にひかれてしまったのでは、と心配でした。それに、とても人懐っこい猫なので、だれかに連れ去られはしないかとも危惧していました」
それにしても、自宅からテレビ局までは相当の距離があります。どうやってたどり着いたのでしょうか。
「きっとだれかの車に乗っていったのでしょう。連れ去った人が、途中で気が変わって放棄したのかもしれません。でもテレビ局の人に無事発見されて、幸運でした」とMarilynさんはうれしそうです。
SNSの情報が役立った
ちなみに、この猫の実の名前もなんと「Oreo」なのだとか。Marilynさんは猫を抱いて、テレビ局のスタッフたちに感謝しながら自宅へと帰っていきました。
Marilynさんは「行方不明のペット情報を集めたSNS」にOreoの写真を投稿したことで、愛猫が無事に戻ったと確信しています。Facebook上には、地元で行方不明になったペットや、迷い込んできたペットなどの情報が掲載されています。
ほかにも連絡先を明記した首輪をつけておくと、迷子のペットを探すに役立ちます。Oreoにツナを買ってきてくれた親切なChris Smithさんは、行方を探れるトラッカー付きの首輪を、自分のペットにつけているそうですよ。
現在MarilynさんはOreoが勝手に出歩かないよう十分注意しているそうです。冒険好きなOreoのほうは、少し窮屈に感じているみたいですが。
出典:Friendly feline shows up at WJHG studio in Panama City Beach all the way from Panama City