1.ミヌエット
短足とフワフワの毛並みが可愛い「ミヌエット」の平均寿命は個体差がありますが9.2歳といわれます。平均寿命の14.7歳と比べるとかなり短命ですが、その理由は遺伝的疾患ををもつ可能性や猫種特有の疾患のなりやすさなどの可能性が言われています。
そのひとつは「肥大型心筋症」で、心臓病の一種で心臓の筋肉が厚くなり、血液の循環が上手くいかなくなることが特徴です。初期症状はとても分かりにくいのですが、進行すると呼吸が苦しそうになるなど循環や肺の異常が見られます。7歳以降のシニア猫はもちろん、若い猫でも発症する可能性がある病気です。
また、腎臓に嚢胞ができる「多発性嚢胞腎」に注意が必要という説もあります。慢性腎臓病と似た症状を現しますが、先天性の疾患で命を脅かす可能性もある怖い病気です。これはミヌエットの血縁種である「ペルシャ」の影響だといわれています。
2.エキゾチックショートヘア
日本でもポピュラーな「エキゾチックショートヘア」の平均寿命は12.8歳です。こちらもペルシャを起源に品種改良されているため、「多発性嚢胞腎」に注意が必要といわれています。
また短頭種といって鼻がつぶれた猫種で、身体的に呼吸しにくいという特徴があります。ブーブーと鼻を鳴らすように呼吸したり、いびきをかくといった症状が出たときは要注意。他の猫種と比べると熱を逃がすのも苦手なので、熱中症になりやすい猫種でもあります。
またエキゾチックショートヘアは好奇心旺盛な性格ではありますが、運動量が少なめです。そのため太りやすく、肥満体型に陥りやすい傾向があります。猫の肥満は呼吸器系疾患や関節炎、糖尿病の要因となるため、積極的に運動させてあげましょう。
3.メインクーン
大型種のひとつである「メイン・クーン」の平均寿命も13歳と短め。メイン・クーンもまた、遺伝的に「肥大型心筋症」「多発性嚢胞腎」になりやすいことが原因といわれています。
そもそも、大型種は一般的なサイズの猫よりも寿命が短いそう。犬でも大型犬の方か寿命が短いように、エネルギー量を多く必要とする大型種の猫もまた短命になりやすいのかもしれません。同じ理由で、ノルウェージャンフォレストキャットも短命といわれています。
愛猫と長く一緒にいるための心得
「寿命が短い」と言われている猫種であってももちろん個体差はあります。さらに、他の猫種でも飼育の仕方によっては短命になってしまうことも。
そこでここからは、愛猫と一日でも長く一緒にいるための心得について解説します。
完全室内飼いにする
猫を長生きさせたいのであれば、「完全室内飼い」は必須です。
自由に室内外を行き来できる猫は、交通事故や感染症などが原因で完全室内飼いの猫より寿命が短いことが知られています。
感染症や事故、喧嘩による負傷をさせないため、愛猫を家の外に出さないようにしましょう。
病気の予防につとめる
愛猫に長く生きてもらうためには、病気の予防は欠かせません。
猫の死因として最も多い「腎不全」も、早期に治療を始めれば進行を遅らせられる可能性があります。
また、感染症を予防できる混合ワクチンや、生殖器系疾患を予防できる避妊・去勢手術も大切です。
生活習慣に気を配る
人間と同じように、「食事」「衛生管理」が長生きのポイントです。
キャットフードやおやつは、着色料や添加物が入っていない良質なものを選ぶのがおすすめ。また猫はトイレや寝床が汚れているとストレスがたまるため、定期的に掃除をしましょう。
その他、適度な運動と適切な室温も長生きにつながります。
まとめ
今回は、「寿命が短い」と言われる猫種を紹介しました。
しかし、猫の寿命は、個体差がありますし、飼育環境なども大きく影響します。そのため、参考程度に考えるのがいいでしょう。
実際、猫の平均寿命を大きく上回る38歳と3日生きたとしてギネス認定を受けた猫もいると言われています。
適切な飼育環境を心掛けることは、猫の健康を守ることにつながります。
愛猫となるべく多くの思い出を作るために、今回紹介した長生きの心得をぜひ意識してみてくださいね。