猫のサクラ見物

ある小春日和の日、愛猫たちが窓の外を眺めています。正面には立派な桜の木が見え、サクラが満開です。
「この子たちも季節を感じているんだなぁ」その春の後景を眺めていたところ、この子たちの視線の先は桜の木ではないことに気づきました。頭が左右に動きます。何かを目で追っているような・・・ そうです、猫達は風に散って舞うサクラ吹雪を目で追っていました。
猫の視界
子猫は生後、1週間から10日程で目が見え始めます。その間は優れた嗅覚を頼りに母猫を認識します。幼少の子猫の目は「キトゥンブルー」と呼ばれ、瞳孔の大きさを調整する虹彩に色素が沈着していない為、子猫はみな青い目をしています。
その後、視力は1ヶ月程掛けて発達し、最も発達して人間の10分の1位迄と言われています。0.1~0.2の近視で、それ程遠くがはっきりとは見えていません。
夜の黒目黄金比率
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猫の瞳孔は大きさを調整して網膜に入る光の量を調整しています。昼間は細長、夜は大きく拡大します。昼間と夜で猫の表情が大きく変わるの瞳の大きさが変わるからですね。
瞳孔の縮拡は自律神経のより行われているため、自分の意志でコントロールは出来ません。また、外界の明るさ以外にも感情により大きさが変わります。リラックスムードで副交感神経が優位になると「細目」になり、また緊張や興奮により交感神経が優位になると「黒目」になります。
猫のハンター能力
視力はそれほど良くない猫ですが、元々はハンター、動体視力は優れています。視界は人間の10倍広いと言われています。素早く動くもの反応し、僅かな光も感知し小動物を捕らえる能力が備わっています。
逆に静止しているもの、色彩の判別は苦手で、猫の色の世界は青と黄色のみ、赤は見えていないそうです。
まとめ
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- 猫の視力は0.1~0.2
- 視力より嗅覚が優勢
- 明るい場所、リラックスムードでは細目
- 暗所、興奮、謹直では黒目
- 動体視力に優れ、動くもの、光るものに反応
これらを考えると、我が愛猫のサクラ見物は、ひらひらと動きピンクに光る花びらに反応していたのかも知れません。春の情緒ではなく、猫の本能だっだのですね。それでもサクラ見物をしている(様な)猫ちゃん達の光景に癒される場面でした。