1.狭くて落ち着くから
暗くて狭いところを好む猫にとって、カゴの中は心地よくてリラックスできる場所です。
猫は警戒心が強く、野生時代には木のうろや洞穴などを寝床にして外敵から身を守っていました。狩りの時間以外は寝床で体を休めていることが多い猫にとって、狭いところは邪魔が入らず安心して過ごせる居場所なのです。
また、カゴの縁に体が密着している状態が母親の胎内と似ているため、気持ちが落ち着いて安心できるとも言われています。
飼い主からは窮屈そうに見えるカゴでも、猫からしたらジャストサイズなのかもしれませんね。
2.体温を上げるため
猫は被毛があるので暑がりかと思われがちですが、元は砂漠地帯出身なので暑さよりも寒さの方が弱い動物です。
猫が寒いと感じている時は、しっぽを足に巻き付けたりうずくまったりして体温を保とうとします。また、冬場に猫がカゴの中で体を丸める仕草をしている場合は、体から熱が逃げないように防ごうとしているのです。
カゴの中にお気に入りの毛布やブランケットを敷いておくと、猫が自ら暖を取れて快適に過ごせるようになります。
3.好奇心がそそられたから
気づいたら家の中にある物入れ用のカゴや洗濯カゴに猫が入っていた…ということがありますが、猫がカゴに対して好奇心を抱き、調べようとして入ってみることがあるようです。
最初はただの興味から入ってみたものの、カゴの中は通気性が良く快適だと気づいてお気に入りの場所になるケースもあります。日頃使っているカゴを奪われてしまうこともありますが、せっかく愛猫が気に入ったのであれば専用にしてあげても良いかもしれませんね。
4.遊びの一環として
野生時代の猫の狩りは、獲物が出てくるのを物陰で待ち伏せて飛び掛かるというスタイルでした。室内で飼われるようになった現代では、飼い主や同居猫との遊びが見られることが多く、カゴの中に身を隠していきなり飛び出してきます。
カゴは猫にとってくつろげる場所というだけでなく、遊びのツールとしても活用することができるのです。
カゴを使う時の注意点
カゴを設置するのは静かで落ち着ける場所にしましょう。日当たりが良く、外を眺められる窓辺がおすすめです。設置場所の温度には十分気を配り、猫が自分で体温調節ができるよう冷感マットや毛布などを敷いておくと良いでしょう。
また、不安定な場所にカゴを置いてしまうと落下の原因となるので、床もしくは安定した場所に設置してください。
カゴは猫用のものでなくても大丈夫ですが、ケガ防止・衛生面・快適さなどを考えて、以下のポイントを抑えて選びましょう。
- 編み終わりが飛び出ていない
- 水洗いができる
- 通気性が良い
- 猫が舐めたり噛んだりしても問題ない素材
また、猫がカゴで爪とぎをして、すぐにボロボロになってしまう可能性もあります。材質にもよりますが、ケガのリスクを抑えるためにも、劣化が目立つようになってきたら新しいものに買い換えてあげてください。
まとめ
今回は、猫がカゴに入りたがる理由について解説しました。
カゴは猫にとって落ち着ける居場所であり、体温調節や遊びにも使えるという万能なアイテムです。
カゴの状態や置いてある場所によっては、ケガや体調不良など猫の健康状態を損なう可能性もあるため、設置場所の温度や安全性、カゴの編み終わりが飛び出ていないかなどしっかりと確認した上で使うようにしましょう。