瀕死の状態から撮影モデルへ 野良猫が手にした「アメリカンドリーム」 米国

瀕死の状態から撮影モデルへ 野良猫が手にした「アメリカンドリーム」 米国

米国で瀕死の状態で保護された野良猫。必死の治療のお陰で命をとりとめたものの、骨折の後遺症で口からは常に舌がはみ出ています。でもそのユニークな顔が注目され、宣伝モデルとして活躍することになったのです。

逃げ出した野良猫を保護

多くの野良猫たち

画像はイメージです

ひどく衰弱して、いまにも死にそうだった野良猫Herculesが、世界でも有数のディスカウント・スーパーの商品宣伝モデルとして起用されるまでに出世しました。まさに「アメリカン・ドリーム」です。

2年前の2022年6月、米国ミネアポリス。通行人から「シカゴ郡の休憩所に停めてある車の中に、たくさんの猫がいる」という通報がありました。

気温は摂氏35度もあります。保安官とAnimal Humane Societyのスタッフが現場にかけつけ、47匹もの猫を保護して動物病院や収容施設へと運びました。

しかし、そのうちの1匹(これがHercules)は、逃げ出してしまいました。保護団体「Tuff Start Rescue」のボランティアが1ヵ月後にやっと発見したとき、この猫は身動きもせず、死んだように横たわっていました。体は自分の尿でずぶ濡れです。

必死の治療の末、元気を回復

治療を受ける猫

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あごにはひどい骨折があり、傷口は感染して蛆虫がわき、頬の皮膚は腐っていました。

St Francis動物病院のNicole Perreault医師がHerculesの治療に当たりました。あごの関節を固定するため、青いボタンを鼻の両側に縫い付けるなど、何度も複雑な手術を重ねたのです。

「専門医の治療費も含め、たぶん1万2千ドル(約180万円)はかかりましたね。でもその甲斐がありました」というNicoleさんです。

看護婦でNicoleさんの友人でもあるJill LeBrunさんが、Herculesの養育ボランティアを務めてくれることになりました。

「まるで大きなハムの塊みたいな猫でした。すごくかわいくて、一目で好きになりましたね」とJillさんは話してくれました。

ユニークな顔が注目され、モデルに

舌を出す猫

画像はイメージです

あごが骨折したために、この猫の舌は常に口から大きくはみ出しています。まるで「アッカンベー」をしているみたいです。

ある日、Jillさんは動物タレント事務所が変わった顔の猫を探しているという噂を聞きつけました。

「さっそくHerculesの写真を送ったところ、その事務所から『ぜひ撮影をさせてくれ』といってきました。カメラの前でもHerculesは堂々としていましたよ」とJillさん。

こうしてHerculesは、大手ディスカウント・スーパーの商品宣伝モデルになったのです。

その後も、この事務所はHerculesを再度起用したいとオファーしてきたそうです。最初の撮影では、モデル料100ドル(約1万5千円)が支払われたといいます。

今後、この猫のさらなる活躍が楽しみですね。

出典:Cat rescued from Minnesota rest stop nearly 2 years ago now a model for Target

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