猫の知能はどれくらい?
猫の知能について、まだ解明されていないことはたくさんあるようですが、人間に換算すると、2歳~3歳くらいの知能に相当するのではないかと言われています。
これは、人間の2歳~3歳児の発達段階で見られる行動や学習能力と、猫の行動や判断が似ているからだと考えられています。
簡単な言葉を覚えることだけでなく、飼い主さんから注意されたことを理解したり、走り回ったり高い場所へ飛び乗るときに、さまざまなことを判断できるのも猫の優れた知能と言えます。
1.記憶力が良い
「猫は三年の恩を三日で忘れる」ということわざがありますが、猫は記憶力が良い動物です。
特に、瞬間的に見たものを一時的に記憶する「短期記憶」に長けており、興味のあることや危険なことなど、猫にとって印象的な出来事に関しては、人間のおよそ20倍も記憶できるのだそうです。
さらに、猫は短期記憶だけでなく、長期間にわたって記憶する「長期記憶」も優れています。
怖かったことや痛かったこと、驚いたことなどの記憶は忘れることなく記憶しているでしょう。
「動物病院で痛いことをされた」「苦手なお風呂に無理やり入れられた」など、猫にとってトラウマになるようなネガティブな記憶は、生涯忘れることはないのだそうです。
2.空間認識能力が高い
猫は、三次元空間を認識する「空間認識能力」が優れています。
空間認識能力とは「位置、方向、大きさ」などを素早く正確に判断することができる能力です。
猫が一度でも通ったことのある場所であれば、最短ルートや安全な場所を瞬時に把握することができるのだそう。
立体的な空間を認識することができる猫は、下からでは様子がわからないような高い場所へジャンプで飛び乗ったり、障害物を避けながら俊敏に移動することができます。
猫が空間認識能力が優れているのは、かつて狩りをしていたときに獲物を見つけたり、追い詰めて捕獲するために役立った生きるために必要な知能と言われています。
3.猫は時間を理解している?
決められた時間にご飯を催促してきたり、時間になると飼い主さんを起こしに来る猫を見て「猫は時間を理解しているのでは」と驚いたことのある飼い主さんは多いのではないでしょうか。
まだ完全に解明されているわけではありませんが、猫はある程度時間を理解していると考えられています。
飼い主さんの毎日のルーティンを記憶し、それに合わせて猫が行動している可能性があることや、「体内時計」が備わっていることも、猫が時間を理解する能力があると考えられる要因になっているようです。
かつて砂漠で狩りをして生活していた猫は、獲物の行動時間に合わせて狩りをしていたため、体内時計が身に付いたと言われています。
さらに、1976年に「猫は時間を区別できるか」という実験を行ったところ、猫は5秒と20秒の違いを認識していたことが判明しました。その後訓練を重ねると、わずか3秒の違いも認識できるようになったことも報告されています。
個体差はあると思いますが、多くの猫は時間の概念があるようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、猫の知能レベルについてお話しいたしました。
猫には、人間の2歳~3歳児ほどの知能があると言われており、記憶力をはじめとした、猫が生きていくうえで重要な、さまざまな能力に長けていることがわかりました。
猫と一緒に暮らす飼い主さんの中には「愛猫はどのくらい賢いのだろう」と気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなときは「猫壁チャレンジ」を試してみると面白いかもしれません。
猫壁チャレンジとは「猫を壁に近付けたときに手で壁を押し返せる子は賢い」と、以前SNSを中心に話題になった方法です。
科学的根拠はあまりないようなので、壁を押し返す猫が本当に賢いかどうかは不明ですが、猫が嫌がっていないことを確認したうえで試してみると、愛猫の新たな一面に出会えるかもしれません。