1.へそ天で転がっている
おなかを上にしてゴロンと寝転がる「へそ天」。猫の急所であるおなかを見せるのは安心しきっているから、甘えている、遊びに誘っているといった意味があると言われています。そしてもうひとつの理由として「暑いから」である可能性があげられます。
猫が暑いときにへそ天でゴロゴロするのは、体を伸ばすことで体の表面積を増やして体温調節をするためです。
猫は人間のように汗をかいて体温を調節できないので、表面積を増やすことで放熱しやすくしているのです。またおなか側のほうが熱を放出しやすいためでもあります。
ちなみに猫は室温が23度を超えるとへそ天をするようになると言われています。寒ければ体を丸めて体温を逃さないようにする傾向がありますが、温度が上がってくると体を伸ばしたりお腹を出して熱を放出しやすい体勢を取ることが多いです。
2.じっとして動かなくなる
猫は涼しい場所を見つける天才でもあります。暑い季節には、涼しくて快適な場所を見つけると、そこから動かなくなることも。室温が暑くないか確認し、必要に応じて冷房の使用を検討しましょう。
じっとして動かないときも、基本的にはそっとしておいても問題はありませんが、熱中症などの体調不良でじっとしている可能性も否定できません。
もし大好きなおもちゃに興味を示さない、動きたがらないといったときは要注意です。
ぐったりしていないか、体調に変化がないかだけは常に確認するようにしましょう。いつもと違う様子が見られたら、すぐに動物病院を受診してください。
体を触ってみて、いつもより熱いと感じたら体温が上がっている可能性も高いため、すぐに受診するよう心がけましょう。
3.毛づくろいの時間が長くなる
猫の毛づくろいは、体を清潔に保つのはもちろんですが、体温を下げる効果もあります。体を舐めることで、唾液で体の表面を湿らせて唾液が蒸発する際に発生する気化熱で体温調節をしているのです。
猫が毛づくろいをするのは日常の行動ですし、起きている時間の多くを毛づくろいに費やしています。
しかし暑い季節にいつもと比べて頻繁に、もしくは長時間の毛づくろいをしているときは暑すぎるのかもしれません。室温をチェックし、快適な温度になるように調整しましょう。
4.ハァハァと口を開けて呼吸をする
猫は犬と違って、基本的に口を開けて「ハァハァ」という呼吸はしません。そんな猫が暑い季節に口を開けて呼吸をしている場合は、暑いというだけでなく、熱中症を疑う必要があるでしょう。
猫の熱中症のおもな症状は、呼吸が速い、体温が高い、ぐったりしている、足元がふらつくなどが挙げられます。
猫の熱中症は進行が早く、直前まで元気に過ごしていた猫の命を簡単に奪ってしまう病気でもあります。もしかしてと思ったら早急に動物病院を受診しましょう。
猫の暑さ対策
暑い季節には、猫にも暑さ対策が必要です。猫にとって快適な夏の室温は25℃前後。湿度は50~60%程度と言われています。室内を猫が快適だと感じる温度に保つには、エアコンを使うなどの対策が必要になるでしょう。
おもな暑さ対策には以下の方法があります。
- エアコンを使用する
- カーテンで直射日光を遮る
- ブラッシングで抜け毛を除去する
- 冷感マットなどのひんやりグッズを使用する
夏の室内は簡単に温度が上がってしまいます。そのため直射日光が入らないようにカーテンを使用し、さらにエアコンで室内を冷やすのがおすすめです。寒すぎないよう、暖も取れるタオルケットやクッションなども置いておいてあげられると自分でも調節できてよいでしょう。
またブラッシングで冬毛を取り除いてあげるだけでも涼しく感じられるようになります。
そのほか、夏向けの冷感マットなどのグッズも局所的ではありますが、おすすめです。
まとめ
猫の祖先は砂漠地帯で暮らしていたこともあり、暑さに強いと思われがちですが、高温多湿な日本の気候は辛いようです。暑い日本の夏を快適に乗り切るためには、事前の準備が大切になってくるでしょう。
本格的な暑さを迎える前に、冷感グッズを用意するなど暑さ対策のための準備をしておき、暑がっている様子が見られたらすぐに使えるようにしておくことをおすすめします。