猫に『砂糖』は必要なし!与えないほうがいい4つの理由と考えられる健康トラブル

猫に『砂糖』は必要なし!与えないほうがいい4つの理由と考えられる健康トラブル

猫は人間とは異なる食性を持つ動物です。そのため人間にとって美味しいものが、猫にとってもよいものとは限りません。そういった食べ物は数多くありますが、今回は身近な「砂糖」について、与えないほうがよいといわれる4つの理由と、砂糖による健康被害について解説します。猫の飼い主さん必見の内容です。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

砂糖を与えない方がいい理由4つ

砂糖

1.肥満のリスクがあるから

砂糖の糖分(グルコース)は高カロリーであり、過剰な摂取は肥満を引き起こす原因となります。

人間も甘いものを毎日たくさん食べると太っていくように、猫も継続的に砂糖や甘いお菓子を食べるとやがては肥満になってしまうもの。

肥満になると、糖尿病をはじめとするさまざまな病気の発生リスクも上昇し、猫の寿命を縮めることにもなりかねません。

甘くておいしいものを愛猫にも食べてほしい!という気持ちはわかりますが、猫にとっては必要ないものなので、あえて猫に与えるのは控えましょう。

2.糖尿病のリスクがあるから

砂糖やそれを含む食品を与えることで、猫の血糖値は急激に上昇します。そしてこのような状況が長く続くと、猫の糖尿病リスクを高めることに。

また、糖尿病の原因はさまざまで明確にはわかっていませんが、肥満と相まって糖尿病リスクは高まるともいわれています。

糖尿病は一度発症すると長い付き合いになる病気であり、日々の食習慣を見直すことが大切。猫の尿がべたつく、においがいつもと違うなどの変化があれば「糖尿病」の可能性があるため、すぐに病院で診察を受けましょう。

3.歯周病のリスクがあるから

砂糖を摂取することは、猫の歯の健康にも影響を及ぼします。がべたつく、においがいつもと違うなどの変化があれば「糖尿病」の可能性があるため、すぐに病院で診察を受けましょう。

また、猫は山型の歯をもち汚れが付着しにくいことから、虫歯にはなりにくい動物といわれています。

しかしそれでも継続的に砂糖や甘いものを摂取していいれば、摂取していない猫と比較しても、歯周病のリスクは高くなることでしょう。

4.そもそも猫に「砂糖」は不要だから

猫は肉食動物であり、主要な栄養源はタンパク質です。つまり砂糖は猫の自然な食性には適しておらず、必要はありません。

しかも猫の味覚は「酸味」「苦味」「塩味」の3つだけ。「甘味」を感じることができないのです。

つまり人間が甘くておいしいと感じる食べ物も、猫にとって「味がしないし、おいしくない…」食べ物ということ。

したがって猫にとって砂糖はそのものに毒性はないものの、「主要なエネルギー源でなはい・おいしくない・病気のリスク高めるだけ」のデメリットが多い食べ物であり、与えない方がいいといえます。

砂糖を与えることで起こりうる健康被害は?

獣医に抱かさる猫

先にも少し述べましたが、砂糖を継続的にあたえることで懸念される健康被害は、肥満と糖尿病です。

そしてその肥満が原因となり、糖尿病・関節炎・脂肪肝・心筋症といった危険な病気のリスクが高くなります。

人間も太りすぎるとさまざまな病気のリスクが懸念されるように、猫も太ると健康被害が生じやすくなるのは同じなのです。

また太っていると動物病院での各種検査に時間を要したり、麻酔のリスクが高くなる傾向があるため、猫にとってメリットはひとつもありません。

見た目がかわいい「デブ猫」がSNSでよく投稿されているのを見かけますが、標準体型の猫をあえて肥えさせることは絶対にしないでくださいね。

まとめ

角砂糖と猫の手

猫は人間とは異なる食性を持つ動物で、砂糖は猫にとって必要ない食べ物です。

むしろ砂糖を与えることで肥満・糖尿病などのさまざまな健康被害を引き起こす可能性があるので、避けるべきでしょう。

人には人の猫には猫の適切な食べ物や栄養素があるわけで、人間のものが猫にもよいとは限りません。

猫の健康を守るには、食事は重要な要素。不要なものは与えず、猫にあった食事を心がけましょう。

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