油断しないで!猫の日常で起きがちな『思いがけない事故』5つ

油断しないで!猫の日常で起きがちな『思いがけない事故』5つ

猫との暮らしは楽しく癒しのひとときですが、飼い主が注意をすべき瞬間は多々あります。というのも猫という生き物は好奇心旺盛で、思いがけない事故に巻き込まれることがあるからです。そこで今回は日常で起きるかもしれない「思いがけない事故」を5つ紹介します。危険な事故リスクを知っておき、予防に努めましょう。猫の飼い主さん、必見の内容です。

SupervisorImage

記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫の日常で起きがちな『思いがけない事故』5つ

窓辺で休む猫

1.窓からの転落

猫は高い場所や窓辺から、外の景色を眺めるのが大好きです。しかしそういった習性をもつため、窓からの転落事故も少なからずあります。

猫は高いところから落ちても平気というイメージがありますが、それは2階くらいの高さまでといわれており、それ以上の高さから落ちれば猫も無傷とはいかないでしょう。

とくに高層階に住んでいる場合、窓を開けたままにしていると猫が誤って転落して命を落とす可能性があります。

そのため窓辺には破れずロックができる網戸や隙間の狭い柵を設置し、猫が安全に景色を楽しめるように工夫しましょう。

2.電気コードの噛みつきによる感電

猫は遊び心旺盛で、電気コードに興味を持つことも少なくありません。しかし電気コードに噛みつくと感電のリスクがあり、非常に危険…。ですので飼い主は、電気コードから猫を守る対策をおこないましょう。

猫の感電を防ぐには、まず電気コードをできる限りカバーで覆うようにするのがベター。コードを猫の手の届かない場所に固定するのも一つの方法です。

また使用しない時はコンセントを外しておくなど、細かいことにも注意をはらいましょう。

3.危険な食べ物の摂取による食中毒

猫は「危険な人間の食べ物」を食べることで、食中毒になることがあります。

代表的なものはチョコレートやカフェイン、アルコール、玉ねぎ、にんにくなど。これらは猫にとって有毒で非常に危険な食べ物です。

これらの食べ物を食べてしまうと、嘔吐や下痢、貧血やけいれんなどの症状を引き起こし、最悪の場合死に至ることもあります。

人が故意に与えなくても、机のうえに置きっぱなしだったり、猫の手が届く場所に放置していたりすることで猫が食べてしまうかもしれません。

そのため猫に危険な食べ物の管理は、飼い主が責任もっておこなう必要があります。

4.おもちゃや小さい部品の誤飲

猫は好奇心が強く、さまざまなものを口に入れてしまう場合があります。とくにビニール袋やひも、人薬、おもちゃなどの小さなものは、誤飲されやすく危険性も高いので注意が必要です。

これらを誤飲すると腸閉塞や窒息などの症状や、人用の薬の種類によっては意識障害や腎不全などを引き起こし、死に至ることもあります。

誤飲がクセになってしまうこともあるため、危険なものは猫の届かないところに置くほか、細かい部品をつかったおもちゃは使用しないか、飼い主の監視下で遊ばせるようにしてください。

5.脱走による交通事故

自宅の戸締りがしっかりできていないと猫が脱走し、挙句交通事故に遭うことがあります。とくに在宅中は戸締りがおろそかになりがちなので、注意しましょう。

また夜間や早朝、雨や雪の日などは、交通事故に遭うリスクが高くなります。睡眠のときやお風呂のときでも、窓が空いていないかのチェックもしてくださいね。

また、玄関に自由に行けるようにしていると、家族の帰宅時など扉が開いた瞬間を見計らって脱走することがあります。玄関には行けないよう、部屋の扉を常に閉めておくか、ペットゲートなどを使って二重扉になるよう工夫しましょう。

猫が「思いがけない事故」にあったらどうすればいい?

診察される猫

愛猫が事故に遭ってしまった場合は、飼い主が適切に対処することが何より重要です。

まずは落ち着いて愛猫の状態を確認し、ケガの有無や出血がないかをチェックしましょう。明らかにケガがある場合は、すぐに動物病院に連れて行き獣医師に診てもらいます。

とくに頭部や内臓を強く打ったと思われる場合は重症化する可能性もあるため、早急な受診が不可欠です。

ただ誤飲や中毒の場合はすぐに症状が出ないことも多いので、それらが疑わしいときは決して自宅で無理に吐かせようとせず、なるべく早く動物病院を受診してください。誤飲したものにもよりますが、食べてからの時間が早ければ注射で催吐させるなどの処置が可能です。

事故発生時はあわてず、まずは冷静に状況を確認し、躊躇(ちゅうちょ)せずに獣医師の診察を受けることが、愛猫を守る第一歩です。

まとめ

猫を抱きかかえる女性

高所からの転落、感電、誤飲や中毒など、猫の生活にはさまざまな危険が潜んでいますが、飼い主が適切な対策を怠らなければ事故を防げます。

猫を飼うということは、家族の一員として「守る」という責任が伴うもの。愛猫との生活をよりいっそう楽しむために、猫の習性を理解し、事故防止に努めましょう。

スポンサーリンク