猫には『消化しにくい』と言われるNG食品4選
1.乳製品
猫は乳製品を上手に消化できません。乳成分を分解するために必要なラクターゼという酵素を体内で十分に持っていないからです。
一般的に猫はミルクを好むというイメージがありますが、実際にはこのような理由から乳製品は消化しにくく、健康に悪影響を与えるリスクがあります。
ですので、牛乳やチーズなどの乳製品は、下痢や腹痛を引き起こす原因のひとつになると覚えておきましょう。
なお猫にとって乳製品は必須ではないので、積極的に摂取させる必要はありません。しかしどうしても乳製品を摂らせたいのであれば、猫用の特別なミルクを使用し、健康リスクを軽減させましょう。
2.一部の魚介類
魚介類は一般的に猫の食事として適していると考えられがちですが、実は一部の魚介類は猫の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
たとえばイカやタコ、エビなどは猫にとっても消化しにくい食べ物で、下痢や嘔吐の原因になりえます。
とくに生の状態のものにはビタミンB1を破壊する酵素「チアミナーゼ」が含まれているので、消化器症状だけでなく、ビタミンB1欠乏症という病気も引き起こす恐れがあります。
したがってこれらの魚介類を与える際は加熱調理することと、与える量も少量にとどめるなどの対策が必要です。
3.野菜
猫は完全な肉食動物であるため野菜を消化する能力は不十分であり、与えすぎると下痢や消化不良を引き起こす可能性があります。
とはいえ、まったく食べられないわけではありません。猫が好むなら、フードのトッピングにしてあげると水分補給としても役立ちます。
ただ猫が食べないのであれば無理して与えなくていいですし、積極的に摂らせる必要もありません。
また一部の野菜は中毒を引き起こす可能性があるので要注意。とくにネギ類や未成熟ナス、アボカド、ほうれん草などは、猫に健康被害を与えるのでNGです。
4.果物
果物も肉食動物の猫にとっては消化が悪い食べ物です。そのため果物をむやみに与えてしまうと、下痢や消化不良などのトラブルを引き起こすリスクがあります。
また果物は糖分が多く糖尿病のリスクを高めるため、積極的に与えるのは控えましょう。
なお、ブドウ・パパイヤ・イチジク・マンゴーといった果物は、猫に中毒を引き起こす可能性があるのでNGです。
与えるにしてもリンゴやバナナといった猫に比較的安全な果物を選び、少量にとどめておきましょう。
猫が消化不良を起こしてるサインは?
猫が消化不良を起こしている兆候には、次のようなものがあります。もしこれらの兆候が見られた場合は、速やかに獣医師に相談し、適切な治療を行うことが重要です。
食欲不振
消化不良が続くと、猫は食が進まなくなります。いつもとは違う食欲の低下があれば注意が必要です。
嘔吐
胃や腸の調子が悪いと、食べたものを吐き出してしまいます。嘔吐が続く場合は消化不良の可能性を懸念しましょう。
下痢
消化不良で腸の蠕動運動がうまく行われず水分吸収に障害が起きると、下痢が生じます。軟便・血便・下痢というような便の異常がないか、注意深く観察しましょう。
腹部の張り
消化不良により腸の動きが乱れたりすると、腹部が張ってきます。柔らかい腹部が硬くなっていたり、パンパンになっている場合は要注意です。
体重減少
消化不良が長く続けば、栄養が十分に吸収できずに体重が減少していきます。
元気がない
消化不良により体調が悪化すれば、全身的に元気がなくなります。活発だった猫があまり動かなくなった場合は、ほかの症状がないか併せて確認し、獣医師に相談してください。
まとめ
猫の健康管理は飼い主の努めです。適切な食事を与えることは、猫の健康を維持するために不可欠なことだと思いましょう!
そのため今回消化したようなNG食品の取り扱いには注意し、猫の健康状態を毎日観察してください。そしてもし消化不良の症状が見られる場合は、早めに獣医師に相談するようにしましょう。