猫には絶対与えてはいけない『危険なフルーツ』4選 起こりうる症状、最悪死に至ることも

猫には絶対与えてはいけない『危険なフルーツ』4選 起こりうる症状、最悪死に至ることも

フルーツにはビタミンやミネラルが豊富に含まれています。しかし、人間にとって効果的なものが猫にも同じとは限りません。逆に、害になるものもあるのです。最悪の場合、命に関わることも。フルーツの中には、猫にとって危険なものが数多くあります。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.ブドウ

ブドウに前足を伸ばす猫

ブドウは、猫に害になるフルーツの中でも特に危険なものです。食べてしまうと、急性腎不全を引き起こす恐れがあるといわれています。急性腎不全を起こすと、急速に腎機能が低下してしまい、最悪の場合命に至ることがあるのです。

猫はもともと、腎臓の疾患にかかりやすいといわれています。高齢猫や腎臓の弱い子は特に気をつけないといけません。もちろん、ぶどうの加工品であるレーズンやジャムなども与えないで下さい。

2.オレンジ

窓辺の猫とオレンジ

爽やかなオレンジの香りには癒し効果があり、アロマテラピーにも使用されます。

しかし、オレンジの皮には「リモネン」という成分が含まれ、これを猫が摂取すると中毒を起こすことがあるのです。下痢や嘔吐、皮膚のかぶれや震えなどの症状が現れるとされています。

柑橘系の香りが苦手な猫が多いので、オレンジそのものをかじることは少ないかもしれませんが、お菓子やジャム、洗剤などの日用品に含まれていることがあるので、気をつけましょう。

オレンジ以外にも、みかんやレモン、グレープフルーツなどの柑橘系の皮にはリモネンが含まれています。

3.パパイヤ

パパイヤと猫

パパイヤは、キャットフードの原料に使用されることもありますが、生で与えることはおすすめできません。パパイヤに含まれる「パパイン」という酵素で、猫がアレルギーを発症することがあるからです。

アレルギーを起こすと、口の中や唇に炎症を起こしたり、重度になると気管が腫れ、呼吸困難を引き起こす危険性があります。

また、アレルギー以外にも消化不良を引き起こすこともあるため、注意が必要です。パパイヤを与える場合は、猫用に加工されたものにしましょう。

4.イチジク

イチジクの枝の間にいる猫

イチジクには、猫が中毒を起こすといわれている「フィカイン(フィシン)」と「フラノクマリン(フロクマリン)」という成分が含まれています。

食べてしまった場合、下痢や嘔吐などの症状が現れます。葉や茎に触れただけでも皮膚がかぶれることがあるため、猫がイチジクで遊ばないよう気をつけましょう。

乾燥させたイチジクやジャムも食べさせないようにして下さいね。

まとめ

猫とブドウ

おいしくて体に良いイメージのフルーツですが、猫には要注意です。与えてしまうと、中毒症状を引き起こしたり、健康を害することがあります。

もしもこれらのフルーツを猫が食べてしまった場合は、無理に吐き出させようとせず、すぐに動物病院に連絡して獣医師からの指示を仰ぎましょう。

その際、「何を」「いつ」「どのくらいの量」食べたのかを伝えられるようにしておくとスムーズです。症状が出ていないかどうかも確認して下さいね。

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