1.適切なトイレ環境
猫はとってもきれい好きです。そのため毛づくろいに多くの時間を費やしていることが知られています。それは自分の体だけにとどまらず、環境にも言えるのです。
たとえば猫は、トイレ環境にも強いこだわりを持っている場合があります。
ほかの猫はもちろん、自分の排泄物が残っているトイレを使いたがらない猫もいます。そんな猫にとっては、トイレが汚れていることはストレスでしかありません。
猫のトイレはできれば排泄のたびに、最低でも1日に2回は掃除をするようにしましょう。
またトイレは定期的に丸洗いをし、猫砂をすべて取り換えるようにします。
さらにトイレの場所にも気を配る必要があります。なるべく静かで人通りが少なく、多頭飼いの場合はほかの猫に邪魔されない場所に設置しましょう。設置場所が暑すぎたり、寒すぎたりしないことも大切です。
トレイの数は頭数プラス1を目安に設置するのが良いとされています。
2.本能に基づいた遊びと運動
猫は生まれながらのハンター。カサカサと音がすれば気になって仕方がありませんし、動くものを見つければ追いかけずにはいられません。そんな猫にとって遊びは運動だけではない重要な意味を持っているのです。
狩猟動物である猫には、動くものを追いかけて捕まえるという本能があり、狩りができないのはストレスになるとも言われています。
猫の狩猟本能を満たすためには、おもちゃを使っていっしょに遊ぶのがおすすめです。獲物の動きをイメージして素早く動かしたり、カサカサと音を立てたりして猫の気をひいてみましょう。狩りをイメージした遊びは、良い運動にもなります。
また高い場所に登るのが大好きな猫にとっては、上下運動ができる環境も必要です。キャットタワーを設置するなどして高い場所に登れるようにしてあげましょう。
3.安心して休める快適な環境
猫は1日の大半を寝て過ごします。成猫で14時間、子猫や老猫では20時間眠っていることも。そんな猫だからこそ安心して休める快適な環境(寝床)が必要なのです。
猫の寝床には、以下のような場所が適していると言われています。
- 飼い主さんと同じ空間
- ある程度の高さがある
- 薄暗くて、狭い場所
- ほかの猫に邪魔されない場所
- 大きな音が出るものがない(テレビ、洗濯機など)
猫によって好みがありますので、最初は複数の場所にブランケットなどを敷いて様子を見るのが良いです。自然とよくいる場所ができるはずですから、その場所にお気に入りの寝床を用意してあげましょう。
4.猫らしい行動ができる環境
猫の本能に基づいた猫らしい行動ができるように環境を整えるのはとても大切なことです。猫と暮らすためには、最低でも思いっきり爪とぎができる、上下運動ができる環境は必要です。
猫にとって爪とぎは本能で、爪を鋭く保つ以外にも、ストレス発散、気分転換、縄張りの主張(マーキング)などをしていると考えられています。いつでも好きなときに思い切り爪とぎができる環境を整えてあげましょう。
また猫が高い場所に登るのは、回りを良く見渡せることに加えて、天敵から身を隠したり、ノミやダニの寄生を避けたりするためです。
猫にとって高い場所は安心できる場所でもあります。猫が自由に上り下りできるようにキャットタワーを設置する、家具を配置するなどの工夫をしましょう。
猫が猫らしい行動ができない環境はストレスの原因になってしまいます。愛猫の健康のためにも、ぜひ猫らしい行動ができるように工夫しストレスフリーな環境を目指しましょう。
5.適切な医療と病気の予防
愛猫の健康管理も飼い主としての大切な努めです。病気や怪我の際に必要な医療を受けさせるのはもちろん、病気の予防も積極的におこないましょう。
定期的な健康診断で病気の早期発見、早期治療に努めるのはもちろん、感染症から守るためには定期的な予防接種も欠かせません。
また日ごろからブラッシングやスキンシップをおこないながら、体に異常はないか確認をする、排泄の様子をチェックする、食事の管理を徹底するなどの愛猫の健康状態を把握し、必要に応じて動物病院を受診しましょう。
まとめ
今回は愛猫を幸せにするために実践してほしい5つのことを紹介しました。
とはいえ、5つもあったら大変だ、と感じる人もいることでしょう。そんなときは、以下の3つのことを心がけてください。
- 猫にとってストレスのない環境にする
- 猫が猫らしい行動ができる環境を整える
- 適切な健康管理をおこなう
基本的には、愛猫にとって「うれしいこと・楽しいこと・快適なこと」をしてあげることです。それだけでも、幸せ度はアップするはずですよ。ぜひ実践してみてくださいね。