猫が『ジャンプに失敗』する5つの理由
1.体重増加
猫の肥満は、ジャンプを失敗させる原因のひとつです。肥満の猫は自分の思っている以上に体重が重くなっており、スリムのときよりもジャンプ成功率は低くなります。着地の際などにも関節に負担がかかり、関節トラブルなどにつながる可能性も高まります。
太った猫がジャンプして失敗してしまう光景は一見微笑ましいものですが、肥満はジャンプ失敗だけでなく健康を損ねてしまう危険な要因でもあるので注意が必要です。
2.加齢
猫も人と同じように、年齢を重ねるにつれて筋肉量や骨密度が低下し、筋力やバランス感覚が衰えるもの。そのため若い頃のように高くジャンプできなくなったり、ジャンプしても失敗してしまうケースがよく見られます。
またシニア猫の場合骨がもろくなっているため、落下時のケガのリスクは成猫よりも高く、骨折や全身打撲、そのほか臓器へのダメージなども懸念されます。
シニア期の猫が積極的にジャンプすることは少ないかもしれませんが、もし猫が高所からジャンプに挑戦しようとしていたら、すぐに助けられるようにしておくといいでしょう。
3.病気やケガ
猫がジャンプを失敗する一因として、病気やケガが挙げられます。健康上の問題が猫の動作や身体機能に悪影響を与え、ジャンプ時に危険が生じるためです。
ただ病気やケガの治療中は、あまり積極的にジャンプをしない方がいいでしょう。とくに獣医師に安静を指示されているときは、猫の運動を飼い主が控えさせなければいけません。
ジャンプの失敗だけでなく、運動そのものが体調の悪化・治療の妨げにつながることもあるので、ケガ・病気の治療中はとくに注意しましょう。
4.恐怖心がある
猫は高い場所が好きなイメージが強いですが、ジャンプ経験の浅い子猫や過去に高い場所から落ちてケガをした経験などがあると、恐怖心からジャンプを躊躇(ちゅうちょ)するようになることがあります。
恐怖心があると思ったようにジャンプできず、失敗しがちに。成長や成功例を重ねることでジャンプを克服できますが、それまでは落ちてもケガをしないように飼い主の気遣いも大切です。
基本的にジャンプによるトラウマを抱える猫は少ないですが、もし「うちの子だ」とおもったら、愛猫のサポートをしてあげてください。
5.距離の判断ミス
猫の視力自体は0.1~0.2程度とあまり良くありませんが、20メートル以内のものであれば、じっと見続けることで距離感を正確に判断できるといわれています。
これはハンター動物の能力ともいえますが、そんな猫でも距離感を間違えてしまうことも珍しくありません。とくに子猫やシニア猫、興奮状態の猫はミスしがち…。
猫はジャンプをするとき、ジャンプする距離に合わせて力の入れ方や跳ぶ高さなどを調整しますが、猫がジャンプする距離を誤って認識すると、ことごとく失敗します。
よくハプニング動画で取り上げられる「ジャンプ失敗猫」たちは、距離感の判断ミスが原因のものが多いですね。このように前述した猫以外の猫であっても、距離の判断ミスは起こりえます。
猫がジャンプでケガをしないために気をつけるべきこと?
猫が安全にジャンプできるように、飼い主は次の3点に注意しましょう。
体重管理をする
太り過ぎはジャンプの失敗の原因になり、落下時のケガのリスクも懸念されます。そのため猫が太りすぎないように、食事量や運動量を適切に管理しましょう。
もし「すでに肥満だよ…」という場合は、獣医師に相談しダイエットの計画を立てるのをおすすめします!
自己流の猫のダイエットは猫の体調を悪化させる危険性があるので、とくに初めてのダイエットは、専門家のアドバイスをもとに行うのがベストです。
運動不足解消をさせる
猫が運動不足にならないために、日ごろから十分な運動ができるようなキャットタワーやボールなどのおもちゃを用意しましょう。
運動不足解消は、筋力低下を防ぎ健康的な体作りに役立ちます。丈夫で強い体になれば、ジャンプの失敗率は下がり、失敗してもケガのリスクは低くなるでしょう。
安全な環境づくりをする
猫がジャンプする際に落下する可能性のある場所は、事前に対策をしておきましょう。
たとえば滑り止めを設置したり、家具の角にクッションを貼ったり、高所の下にはジョイントマットといった落下時の衝撃を吸収するアイテムを設置したり、猫がケガをしないように工夫が必要です。
まとめ
猫がジャンプに失敗する理由は、運動不足・肥満・加齢・ケガや病気・恐怖心・距離感ミスなどさまざまです。
健康な成猫であっても、ときにはジャンプに失敗しちゃうもの。
そのためできるだけ猫が安全にジャンプできるように、今回紹介した注意点も参考に、猫の健康管理と環境整備に気を配りましょう。