愛猫の健康管理に便利な「健康日記」とは?どんなことを記録すればいい?

愛猫の健康管理に便利な「健康日記」とは?どんなことを記録すればいい?

愛猫の健康管理は飼い主にとって大切な役割ですが、そのときに役立つのが「健康日記」。健康日記をつけることで愛猫の健康状態を把握し、病気の早期発見・診療時のデータとして使うことができます。とはいえ「猫(ペット)の健康日記ってなに?」「なにを書くの?」と疑問に思う飼い主さんがほとんどでしょう。そこで今回は「健康日記」について、その概要と記録すべき内容などを詳しく紹介します。猫の飼い主さん必見の内容です。

SupervisorImage

記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の健康管理のお役立ちツール「健康日記」とは?

手帳になにかを記入している人

健康日記とは、その名の通り愛猫(ペット)の健康状態を記録する日記です。体重や食事、排泄の様子、そのほか気になる症状の有無などを記録します。

日常的に健康日記を付けておくメリットはさまざまです。たとえば猫の病気の兆候を早期に察知したり、通院時や急な病気発生時にも獣医師に的確な情報を提供できたり、猫の預け先(ペットホテルなど)にも日常の様子を共有できたり。

お気に入りのノートで記録してもOKですし、専用のノートやアプリを使って記録する飼い主さんもいます。小まめに記録するのは慣れるまで大変かもしれませんが、猫の健康管理をするうえでは非常に役立つツールでしょう。

「健康日記」ではなにを記録する?

体重計に乗る猫

健康日記に記録する内容はこれといった決まりはありませんが、次のような項目をチェックしておくと良いです!

食事

猫の食事(水分も)内容や摂取量を記録します。異常な食欲減退・増進やごはんを食べるペースに変化がないかチェックしましょう。

排便・尿

排便や尿の状態を注意深く記録します。異常な色やにおい、便秘や下痢の有無が健康状態の指標となります。

また尿の場合は、尿の頻度や量をチェックしましょう。いつもよりも排尿回数が多い・少ない、極端に量が少ないといった症状は泌尿器疾患のサインかもしれません。

猫は尿結石や腎臓病といった病気にかかりやすい動物なので、尿のチェックはとくに慎重に行えると良いでしょう。

体重

猫の健康管理において、体重の記録は非常に重要です。そのため少なくとも月に1回は体重を測定するようにしましょう。

可能な限り同じ時間で、食事を摂取する前に計測します。人の体重計を使うなら、まずは飼い主だけで計測し、その後猫を抱っこして計測しましょう。計測された体重から飼い主分の対体重を引けば、おおよその猫の体重がわかります。

猫にとっても体重の減少はよくありません。しかし人間用の体重計はグラム単位で計測できないものがほとんどなので、できればペット用の体重計を使うのが好ましいです。

行動・様子

猫の日常の行動や様子を詳細に観察し、変化があれば記録します。無気力・興奮・異常なグルーミングなど、明らかにいつもと違う様子が見られれば「健康問題のサイン」であるかもしれません。

運動量

運動量の増減も健康指標には重要です。遊びや休息の時間を記録し、変化の有無をチェックします。

休息時間が多すぎる・運動量が全体的に少ないといった異変があれば、日記にしっかり記録しておくようにしましょう。

そのほかの症状

猫がいつもと違う様子やおかしな症状を示す場合、具体的にその状態や持続時間を正確に記録しておきましょう。

たとえば「〇日〇時から咳が出ている、食欲も低下」といったように。このような内容は診察時の貴重な情報となり、獣医師が診断や治療計画を立てる際に非常に役に立ちます。

基本情報

健康日記の最初のページには、猫の名前・種類・性別・生年月日・避妊去勢手術の有無・マイクロチップの情報・アレルギーの有無・飼い主の名前・電話番号など、基本的な猫と飼い主の情報を書き込んでおきましょう。

まとめ

猫とメモを取る女性

愛猫の健康を日々しっかり管理するには、定期的に健康状態を記録する「健康日記」がとても有効です。

食事量や活動の様子から体重の推移、ほかの症状の有無など、あらゆる変化を記録することで猫の異変に早く気づくことができるかもしれません。

健康管理はノートだけでなく、デジタルツール(アプリ)で行うこともできます。自分が「忘れにくくやりやすい」方法を見つけて、ぜひ今日から愛猫の健康管理を始めてみてください!

スポンサーリンク