猫が『痩せていく』ときに考えられる原因4選 しっかり食べているのに…これって病気?

猫が『痩せていく』ときに考えられる原因4選 しっかり食べているのに…これって病気?

ちゃんとご飯は食べているのに、猫の体重が減ってしまうのはなぜでしょうか。猫の健康状態は体重にも影響されます。病気が潜んでいる可能性もあるので、注意深く原因を探っていきましょう。

SupervisorImage

記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の体重が減る4つの原因

体重計に乗る猫

ダイエット中を除き、猫の体重が大幅に減少してしまうのには理由があります。

ぐったりしているといった体調不良があれば気づきやすいですが、なかには元気で食欲もあるのに体重が落ちてしまうことも。

猫が痩せていく原因はなんなのでしょうか。

1.食事量が足りない

猫の食事量は、年齢や体格によって変化していきます。

そのため食事量が猫の成長に合わない場合、エネルギーが足りず体重が減って痩せてしまうことがあります。

一度食事の内容を見直してみるようにしましょう。

2.食事をうまく吸収できない

規定量をしっかり食べているにもかかわらず体重が減っていく場合は、食べたものを体内で上手く吸収できずにいる場合があります。

与えるフードの種類を変えてみて、体重に変化があるかどうか様子を見るようにしましょう。

3.消費エネルギーが多い

猫も人間と同じように、摂取エネルギーより消費エネルギーの方が多ければ痩せていきます。

筋肉量の多い猫や運動量の多い猫は、規定量のフードを食べていても体重が減ってしまう可能性もあるのです。

4.加齢による筋力の低下

加齢によって筋肉量が低下することで、体も細くやつれたような見た目になっていきます。

食欲が低下することで、さらに筋肉量を維持するのが難しくなるので、食べやすいものを工夫して与える必要があります。

無理に食事や運動をさせるのではなく、獣医師に相談して年齢とうまく付き合っていけるようにしてあげてください。

痩せているのは病気のサイン?

食欲のない猫

フードの量や質による体重の変化であればあまり心配する必要もありませんが、病気が原因で痩せている場合もあります。

腎臓病

猫は腎臓病にかかりやすい動物と言われ、10歳を超えるとそのリスクは高まります。

腎臓は主に尿を作り老廃物を排出する働きを持っているのですが、腎臓病はその機能が少しずつ失われていく病気です。

痩せていく他に、尿の量や水を飲む回数が増えることがあります。

甲状腺機能亢進症

元気で食欲もあるのに痩せてしまうのは、甲状腺機能亢進症である可能性があります。

甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり、全身の代謝が活発になることで体重が減少します。

体への負担が大きくなる病気なので、注意が必要です。

口腔疾患

口の中に炎症や腫瘍があったり、歯周病やあごの骨折といった痛みがある場合、食事をとることができず痩せてしまいます。

消化器疾患

消化器官に炎症等で何らかの異常がある場合、栄養を上手く吸収できず痩せてしまうことがあります。

食欲不振や元気がないといった症状が見られる場合は、すぐに動物病院へ連れていきましょう。

呼吸器疾患

鼻炎などで嗅覚に異常があるときも、猫はご飯を食べなくなります。

元気がない、食事に関心を示さないといった症状が出た場合は獣医師に相談してください。

まとめ

食事中の痩せた猫

猫が痩せてしまうのには、必ず原因があります。

猫の成長に合ったフードを与えられるように、日頃から体重や体型のチェックはこまめに行うようにしましょう。

明らかに元気がない場合はすぐに病院へ連れていく必要がありますが、元気そうにしていても病気が潜んでいる場合もあります。

日々の食事量や排泄から判断できることもあるので、小さな変化にも気づけるように意識して過ごすようにしてくださいね。

スポンサーリンク