1. 動くものに反応してしまう
猫はもともと狩猟本能が強い動物です。そのため動くものを見ると、反射的に追いかけてしまいます。
具体的には次のような行動です。
- 猫じゃらしや動くおもちゃを追いかける
- 外を虫や鳥を追いかける
- 家の中の動く影を追いかける など
猫の本能的な行動で猫自身も抗うことができないものですが、飼い主ができる対策としては、猫が追いかけてしまうものをできるだけ目に入らないようにする・猫じゃらしなどであそんで狩猟本能を満たしてあげるなどがあります。
2. 高いところに登ってしまう
猫は高いところに登るのが大好きです。その理由はこれも野生のときの名残のようなものですが、高い場所からは外敵にも襲われにくく、縄張りも見渡せるという安心感を得られるからです。
家のなかでは、たとえば次のような行動をとりがちです。
- 家具や棚の上に乗る
- カーテンレールに登りたがる
- ドアノブにぶら下がる
対策としては猫が登っても安全な場所を用意する、登ってほしくない場所には登れないようにするなどがあります。
3. 好きなものを隠してしまう
猫は好きなものを見つけてもすぐに食べたり遊んだりせずに、隠してしまうことがあります。これは後でゆっくりと楽しみたいという気持ちと、他の人に取られたくないという野性の気持ちの名残です。
たとえば、愛猫が次のような行動をしてしまったことはありませんか?
- おもちゃを隠してしまう
- 食べ物を隠してしまう
- 飼い主の大切なものを隠してしまう
これも猫の本能ともいえる行動なので、完全にやめさせることは難しいでしょう。できる対策としては、「猫に隠されたくないものは猫の視界に入れないようにする」ことです。
ちなみに、この行動は全ての猫が行うものではありません。我が家の愛猫も1匹はよく物を隠していますが、もう1匹はあまりやりませんし、やったとしても隠す前に途中放棄したりしています。
4.狭くて暗い空間に入りたがる
猫は狭い暗い空間に入るのが大好き。一見窮屈で不快そうにも見えますが、猫にとっては安心感と心地よさを得られる特別な場所です。
というのも猫はもともと洞窟や岩の隙間など狭い場所で身を潜めて生活していて、そういった空間は外敵から身を守り、安心感を得られる場所だったのです。また外部からの刺激が少なく、リラックスするのにも最適。
家庭内ではたとえば、段ボール箱やクローゼットの奥など、人間には入りにくそうな隙間にも進入してしまうことがあります。
これも本能的な行動であってこれといった対策はありません…。反対にこの行動を制限させることは猫にとって安心できる場所を奪うことになり、猫のストレスにつながるので避けたほうがいいでしょう。
そのため猫に入ってほしくないものは隠し、段ボールや猫用のドームなどを用意して猫が好きな場所を提供してあげましょう。
5.明け方と夕方に活動する
猫は夜行性の動物として知られていますが、厳密には「薄明薄暮性」と呼ばれる薄暗い時間帯に活発になる動物です。つまり明け方や夕方といった薄暗い時間に活動しがちなのは、それが猫の「習性」だから。
長く人間と暮らしていると完全に昼型になる猫も多いですが、ずっと本来の習性のままの猫もいます。我が家の愛猫は朝方にドタドタと活動し始めますが、それも「薄明薄暮性」の猫ならではの行動なのでしょう。
猫の薄明薄暮性の習性を完全に抑えることは難しいですが、できる対策としては次のようなものがあります。
- 日中に十分な運動や遊びをする
- 寝る前にもしっかりと遊んでもらう
つまり猫を「いい感じに疲れさせて、夜にたっぷり寝てもらう」ということです。疲れさせすぎはNGですが、1回10分程度の運動は体にもメリットがあります。ぜひ取り入れていてください。
ただしシニア猫や持病のある猫は、猫の様子を見つつ遊びの内容や時間を調整してみてくださいね。
まとめ
猫が我慢できずについやっちゃうことは、基本的に猫の自然な本能に基づいています。そのため完全にその行動をやめさせることは難しいですし、やめさせるのが「良いこと」とはいえないかもしれません。
ですので、飼い主は猫の気持ちを理解して、工夫をしながらそういった行動に対処していくといいでしょう。猫との生活を豊かにするには猫の特徴と本能を知り、愛情と思いやりを持って関わることがポイントです。