猫のマーキングは去勢避妊手術や生活環境で改善できる!

猫のマーキングは去勢避妊手術や生活環境で改善できる!

オスの猫ちゃんでよくある悩みがマーキングやトイレ以外で排泄してしまう行為です。猫ちゃんの性格にもよりますがホルモンの影響や生活環境の変化等によって引き起こすケースが多いです。なぜその行為をするのか?どんな意味があるのか?そして予防対策とは?

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

なぜマーキングをするのか

伏せている猫

猫ちゃんは犬と違い群で生活するのではなく単独行動で生きていた為、自分の縄張り意識が高く自分の印をつける意味でマーキングをおこないます。マーキングといっても種類がありオシッコ(尿スプレー行動)やウンチ、おでこ、口の周り等です。よく見られる爪とぎの行動もマーキングの一種といわれています。マーキングの原因は様々あります。

縄張りのアピール

  • 主に爪とぎをするのがメイン
  • 「自分の陣地にここから入ってくるな」とテリトリー意識の為

好きな物にニオイをつける

  • 飼い主さんの足元や顔にこすりつける行動が多いです。

自分の縄張りに飼い主さん等、安心やリラックスしている場合に見られる行動です。猫ちゃんの頬や顎にある分泌腺からニオイを出す。

ストレスや不安による

  • 生活環境の変化(見知らぬ人や動物など)によるストレス
  • 不安による尿スプレー行動をよくする

自分の縄張りを強く主張する為に濃いオシッコをする(オシッコのニオイは強い)

トイレの問題

  • トイレの数や大きさ、置く場所やトイレ砂の種類
  • トイレ掃除の不十分さによる不衛生

スプレー行為を防ぐためには

外でおしっこする猫

発情期前に去勢(避妊)手術をする

特にオスの方が頻度が多くホルモンによる影響が高いです。発情期になると自分の縄張りの主張や発情中のメスを引き寄せる為の性行動でスプレー行為をするといわれています。

生後6ヶ月程で性成熟が終わるので、その頃を目安に去勢(避妊)手術をするとスプレー行為をしないといわれています。しかし一度でもスプレー行為をした猫ちゃんに去勢(避妊)手術しても完全に防ぐ事は難しいです。

スプレー行為をした所の後始末をしっかり行う

スプレー行為の時は濃いオシッコでニオイが強いため、ただ拭いただけではニオイが消えません。ニオイが残ったままだと再び同じ所にスプレー行為をする為完全にニオイを消すようにしましょう。洗剤を使ったりアルコールやペット用の消臭剤でニオイを消す事ができます。

トイレ以外で排泄を防ぐためには

トイレの中にいる猫

猫ちゃんにストレスや不安要素はないか

猫ちゃんはとても敏感な動物です。見知らぬ人や動物の出入り、引っ越し等生活環境に変化があったりするとストレスや不安になり粗相する原因になります。部屋の家具の配置を頻繁に変えない事や不安感を取り除いたり猫ちゃんにとって安心できる環境に保つ事が大切です。

トイレ掃除や改善をする

またトイレを置く場所や大きさ等、違和感を感じると嫌がることが多いです。人がよく通る所や物音がある所を避け、静かな場所にトイレは設置しましょう。十分な大きさのあるトイレに変えたり数を増やしたり(頭数+1個)、トイレの砂の種類を変えてみるといいでしょう。

まとめ

草むらにいるグレーの猫

マーキングに関しては発情期を迎える前に去勢(避妊)手術を受けさせてあげる事が1番の予防策です。マーキングを抑える他にも攻撃的だった生活が大人しくなったりとなど、個体差によりますが性格が穏やかになるケースが多いです。

去勢(避妊)手術を行う事でホルモンによる病気のリスクが減ります。(特にメスの場合は子宮蓄膿症や乳腺腫瘍等)私の愛猫チャロも発情期を迎える生後6ヶ月程で去勢手術を受け今まで一度もスプレー行為をしていません。

ヤンチャな性格が甘えん坊な性格に変わりました。またトイレ以外の場所での排泄も、生活環境によるストレスやトイレ環境が原因で起きやすくなります。猫ちゃんにストレスや不安感を与えず安心ができる、綺麗なトイレ作りを心がけてくれたら嬉しいです。

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