1.気になるにおいを分析したい
猫の嗅覚は人間よりも優れています。何もない空間で鼻をヒクヒクさせているのは、どこからか漂ってくるにおいを嗅ぎ取って考えている可能性があります。
鼻を床など1ヵ所の場所につけるくらいに近づけ、さらにその鼻をヒクヒクさせてにおいを嗅ぐこともあります。
多くの場合、その後に口を半開きにした顔になります。これは「フレーメン反応」といって、フェロモンを感じ取って分析しているときの反応です。このとき猫は、猫のおしっこや人の汗がついたところを嗅いでいることが多いです。
注意したいのは、息苦しいときも鼻をヒクヒクさせて呼吸をするということです。万が一猫が、安静にしているときにも関わらず鼻全体が動くような呼吸をしている場合は、なるべく早く動物病院に相談をしてください。
2.風向きや温度を知りたい
体調が悪くて鼻水が出ているということもありますが、健康な状態でも猫の鼻は分泌液によって湿っています。猫の鼻が湿っているのは、「風向きを知るため」「温度を知るため」「においをより嗅ぎ分けるため」と言われています。
一方、猫の鼻が乾いているときもあります。
以前は『鼻が乾いている猫は体調が悪い』と言われていましたが、現在では鼻が乾いていることと体調不良の関連は低いと考えられています。
猫の鼻が乾いているのは「眠いとき」「寝ているとき」「寝起きのとき」です。もし猫の鼻を触って乾いていたら、寝ようとしていたところかもしれないので、そっとしてあげましょう。また、暖房の近くにいたとき、老化や脱水によって鼻が乾燥することもあります。
3.挨拶したい
猫同士で鼻と鼻を近づけるのは、親しい猫同士の「あいさつ」と言われています。相手がどこに行っていたのかなどの情報が分かるそうです。
また、会ったばかりの猫同士では警戒しているため、鼻を近づけてのあいさつをするまでに時間がかかることもあります。
飼い主さんの鼻に自分の鼻を近づけてあいさつをする猫もいますが、過剰なスキンシップにならないように注意しましょう。
4.確認したい
猫は鼻先や指先など尖ったところのにおいを嗅ぐ習性があります。
帰宅した飼い主さんが指先を猫に向けたり、お客さんが猫に指先を向けたりすると、猫がにおいを嗅ぎに来ることがあります。
これは、その人に対して安心していいのか、においを嗅いで確かめているときの行動です。たとえ相手が飼い主さんであっても、他の猫のにおいを感じたら怒ってしまう猫もいます。
まとめ
猫の「鼻」の状態や動きから、猫が今どのような気持ちでいるのか、大まかですが知ることができます。
「気になるにおいを分析している」「眠い」「寝ようとしている」などの猫の気持ちが分かります。
ただし、安静にしているときに鼻全体が動くような呼吸をしている場合は息苦しい状態の場合もありますので注意が必要です。
ときには愛猫の鼻に注目して、どんな気持ちでいるのかを想像してみるのも良いかもしれませんね。