猫に会うために、世界中からくる人々
メインクーンのParsley(9歳)は、とても社交的な性格の猫で、ネット上でも多くのフォロワーがいる人気者です。そのおかげで、英国スコットランドの海辺の観光地Obanには、この猫に会うために世界中から観光客がやってきます。
なぜなら、Parsleyには米国、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、パキスタン、南アフリカなど、全世界に何千人ものファンがいるのですから。Parsleyの近況を紹介しているFacebookのページには、8千人を越えるフォロワーがいます。
Parsleyには強い放浪癖があって、Obanから離れたことはないものの、近所を自由自在に動き回っています。愛猫が出歩くことを止められない飼い主のFiona Campbell-Smithさんは、仕方なくGPS追跡装置をつけて行方不明にならないようにしています。
もっと猫に焦点を合わせた観光活動を
その知名度を生かし、地元のギフト・ショップではParsleyブランドの商品を販売するようになりました。猫に会うために遠くからやってきたファンたちは、記念に写真やコースター、キーホルダーなどを買うことができます。
Fionaさんは2017年に次のように話していました。
「この猫に会うためだけに、世界中から多くの人々が訪れます。来シーズンは、すでにアメリカやカナダ、オーストラリアからの観光客でたくさん予約が入っているほどです」
「Facebook上で『Parsleyに会いにきたのか』『どこからきたのか』を答えてもらったところ、『Obanに限らずスコットランドにきた理由はただひとつ、Parsleyに会いたかっただけ』という人が圧倒的多数でした。でもPaesleyは普通の猫にすぎないので、みなさんががっかりしないかと心配です」
Parsleyのお気に入りの場所のひとつが、地元のパブ「The Balmoral Hotel」です。Fionaさんはここで観光客がこの猫に会えるよう、予約を受け付けています。
彼女はまた、地元の観光協会が「もっと猫に焦点を合わせた対応をすること」を求めています。というのも、「Parsleyのおかげで多くの訪問客がやってくるのだから、それをちゃんと認識して、人々と猫との交流に重点を置いた受け入れ方をしてほしい」と考えているからです。
訪れるのは、店や教会などさまざま
Parsleyは生後8ヵ月ごろから、家を抜け出してあちこち出かけるようになりました。それ以来、Obanの各地を探検し続けています。
「本当にさまざまな場所を訪れています。美容院やレジャーセンターをはじめ、フィッシュ&チップスの店に入っていったり、ウイスキー蒸留所にも行ったりしました。近くの音楽スタジオでピアノを弾いている写真を撮られたこともあります」
「近所のアパートで、パーティーに参加していたParsleyを見つけたことまであります。あちこちのパブやホテルにも行きますね。わたしが迎えに行けないときは、送迎タクシーを頼んだこともありました。日曜日の朝に、2ヵ所の教会で礼拝に出席していたことまであるのです」
「猫には9つの命がある」といわれますが、この猫はそれよりはるかに多くの冒険をしてきました。GPSがあるために、これまで救われてきたのです。1日平均5~6キロは歩き回っていて、最大で10キロ移動した記録まで残っています。
ちなみにFionaさんはその後、MishaとPurdieという2匹の猫を家族に加えたため、現在は新たに愛猫たち3匹の生活を紹介するページを公開しています。Parsleyの冒険好きは、同居猫のMishaにも影響を与えているようですよ。
スコットランドを訪れたら、あなたも猫たちに会ってみてはいかがですか?
出典:Meet the Scottish cat with a worldwide fanbase who is attracting tourists to seaside town