猫が「孤独」を感じてしまう飼い主のNG行為
『猫は孤独に強い』という印象ですが、寂しさを全く感じないわけではありません。特に人なれした猫の場合は、従来の認識以上に人との繋がりを求めていることが多いのです。
しかし飼い主の方はというと、愛猫のそんな変化に気付くことなく、知らないうちに愛猫に「孤独」を感じさせてしまうようなNG行為をしていたりすることも。
そこで今回は、猫が「孤独」を感じてしまう飼い主のNG行為を解説いたします。合わせて、愛猫に孤独を感じさせてしまった場合のアフターフォローの方法についても解説していきます。
1.全く構わない、声を掛けない、スキンシップを取らない
猫はしつこくされることを嫌がりますが、全く構われない状況もまた苦痛なのです。
日々の生活の中で、猫の構ってサインに気づいてあげてください。いくつか例を挙げてみます。
- 「ニャーン」と鳴く
- スリスリしてくる
- 視界に入る位置をウロウロするなど
愛猫がこれらの行動に出たら、撫でてあげたり遊んであげましょう。
また、人の声は猫に安心感を与え、自己肯定感を高める作用があります。猫との暮らしが初めての方は少々恥ずかしいかもしれませんが、積極的に声をかけてあげましょう。
全く話しかけられずにいると、猫側も心を閉ざしてしまいます。更に自分の行動にも自信が持てなくなってしまいます。猫は飼い主さんの声を認識することができるので、日頃からよく話しかけてみてください。
スキンシップの有無も重要なポイントです。猫が甘えてきたら気が済むまで撫でてあげましょう。これを怠ると、不調のサインを逃してしまう恐れがあります。
毎日触れ合っているからこそ気がつける異変があるのです。病気の予防や早期発見に向けて、スキンシップを取る時間を大切にしてください。
2.要求を無視する
猫は人間に対して素っ気ない態度を取りがちです。呼んでも無視することさえあります。
ところが、人間が同じような態度を示すと、寂しさが募ったり不安になってしまいます。先ほどの『構ってアピール』も去ることながら、小さなサインを無視しないであげましょう。
例えば見つめてきたり、前足でチョイチョイと触れてくるような仕草です。これらの行動には、「〇〇して」という要求の意味が込められています。
中にはトイレ掃除や、同居動物のピンチ(体調に異変がある・毛玉を吐いている)などの重要な用事が潜んでいるケースもあります。
極端なわがままはともかく、一度は何を求めているのか探ってあげましょう。
3.新入りさんばかり手をかけがち
新しい猫家族やその他の動物をお迎えした場合、お世話が忙しいが故に先住猫を放置してしまうことがありませんか。
致し方ないとはいえ、新入りさんばかりに手をかけてしまうと孤独に追い込んでしまいます。先住猫の(私のこと、嫌いになっちゃったのかな?)という不安にも繋がるため要注意です。
猫は寂しさの頂点に達すると、イタズラが増えたり粗相をするなどの行動を取ってしまいます。しかし、このようなケースで叱るのは逆効果です。
新入りさんがお昼寝をしている時や、ひとり遊びに夢中になっているタイミングに合わせて、先住猫を構ってあげると良いでしょう。また、「ご飯の時に先住猫を先にする」という方法も有効です。
とにかく『変わらずに大切な存在である』という気持ちを先住猫には伝えてあげましょう。
4.遊びに参加しない
猫はひとりでも遊べる動物ですが、飼い主さんと一緒に遊ぶことも好みます。特に子猫のうちは、飼い主さんの積極的な介入を必要としています。
退屈そうにしていたら、じゃらし系のおもちゃで遊びに誘ってみてください。ひとり遊びに夢中になっている時も、「凄い!」「上手!」などの褒め言葉をかけてあげましょう。
全く遊びに参加しない状況が続いてしまうと張合いがなく、モチベーションが下がってしまいます。
そこから(つまらない…)という心境に至り、やがては運動不足に繋がってしまうでしょう。いかなる形であれ、猫の遊びに付き合ってあげることが大切です。
まとめ
ある程度人なれした猫は、人との繋がりや触れ合いを求めています。そのため、今回解説したような行動は、猫を孤立させてしまいます。
大切なのは、愛猫から何らかのアプローチがあった際は、何を求めているのかに着目し、それに見合った反応を返してあげること。ある意味、「猫は孤独に強い」という概念はもう古いのかもしれません。
愛猫に「孤独」を感じさせないように触れ合いや声掛けを楽しみながら、猫ライフを満喫してください。