猫が『ビックリした気持ちを鎮める』ためにしている3つの行動 動揺している猫をなだめる方法も

猫が『ビックリした気持ちを鎮める』ためにしている3つの行動 動揺している猫をなだめる方法も

猫にも心が存在します。感じ方や表現方法は人間と同じではありませんが、自律神経が働いたりストレスを感じたりするのです。そんな猫はビックリした後、どのような行動で気持ちを落ち着かせているのでしょうか。

1.毛繕い

体を舐める猫

猫が自分の身体を舐める毛繕いは、1日の中で2時間半ほど行っている、とされています。1日の大半を寝て過ごす猫が活動時間の25%~50%を費やすほど、グルーミングタイムは重要視されているというわけですね。

猫が毛繕いをする理由は、毛並みを整えるほか人間でいう入浴の代わりですが、心理的要素も込められています。基本的にはリラックスするための行動ですが、不安や緊張といった心理のときも毛繕いをするのです。

もし、猫が驚いたりドキドキしたりした後に体をペロペロ舐めていたら、それは自分の気持ちを鎮めている行動。身だしなみのための毛づくろいと違って、全身ではなく部分的に舐めることが多く、時間も短いのが特徴です。

2.爪とぎ

爪とぎをする猫

猫が爪とぎをする理由は、爪のメンテナンスをはじめ、マーキングや自分の存在をアピールするためであり、気分転換やリラックスをするためでもあります。

たとえば気分を切りかえたいときや、ネガティブな気持ちをリセットしたいとき、ストレス解消など、猫は爪とぎをすることでリフレッシュするのです。だからこそ、猫はビックリした後も爪とぎをする行動が見られるのです。

猫はビックリして感じてしまったストレスやイライラを、爪をとぐことで発散するので、心が静まれば爪とぎをストップします。そのため、あまりにも爪とぎの時間が長すぎるときは要注意。猫が心穏やかに過ごせる配慮をしてあげましょう。

3.あくび

あくびをする猫

人間の感覚だと、あくびといえば「眠い」「つまらない」などの気持ちを想像しますよね。もちろん猫も、眠気に襲われたときや退屈なシーンでもあくびをしますが、実はストレスが原因でもあくびをします。

たとえば、怒られた後に自分を落ち着かせるためにしたり、不快なことが起きたときにもあくびをします。

もし猫が驚いた後にあくびをしていても、「落ち着いてて大丈夫そう♪」と思うのは逆なのです。「ビックリさせちゃってごめんね」という気持ちで見守ってあげてください。

猫が「ビックリした気持ちを鎮める」ための「転位行動」

照れかくしをする猫

先述した「毛繕い」や「爪とぎ」、「あくび」という行動は、「心を落ち着かせる」ことにあまり直結しない印象があるのではないでしょうか。

たとえば、「毛繕い」なら入浴、「爪とぎ」なら爪のメンテナンス、というように、元々その言葉の主となる意味合いはそれぞれ別にあり、「リフレッシュ」「心のリセット」という目的は本来の意味合いではなく、サブの位置づけであるイメージです。

実は、猫は恐怖や緊張など心が乱れたりすると、その原因とは一切関係のない行動をとることがあります。この行動は「転位行動」と呼ばれ、人間でたとえると「照れ隠し」「ごまかす」といったものが該当します。

猫はビックリした後にもこの「転位行動」をすることがあり、その代表的な行動として、今回解説したような「毛繕い」や「爪とぎ」、「あくび」をすると言われています。そのため、猫がビックリした後などのこれらの行動の意味を、飼い主として正しく認識、理解する必要があるのです。

まとめ

爪とぎをする猫

猫は「ビックリした気持ちを鎮める」ために、「毛繕い」や「爪とぎ」、「あくび」などの「転位行動」をすることがわかりました。

「転位行動」は猫自身で完結する行動ですが、問題になるのが「転嫁行動」。これは簡単に言うと「八つ当たり」です。緊張や恐怖などで葛藤したときに、原因にはまったく関係のないものを攻撃する行動のことです。対象としては、飼い主さんや同居猫が多くみられます。

「転位行動」と「転嫁行動」は言葉こそ似ていますが行動はまったく別。ただし、いずれにしても猫を驚かせることは良くないので、極力ビックリさせないように配慮してあげてくださいね。

また、猫がビックリして動揺している場合は、スキンシップやおやつなど、その時の状況に合った方法でトラウマにならないようにしっかりとなだめてあげましょう。

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